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3度の飯より仕事が好き!仕事は断らないプロ社畜です。ブラック企業や様々なダーティー&ハードワークを経て、2016年4月から株式会社AbemaTVに入社。やっと試用期間が終わりました。好きな言葉は「最低でもランナーを進めろ」。好きなプロ野球選手は、ブライアント(近鉄)。
『AbemaTIMES』の恩納力さんが、最前線で活躍する編集者の「リアルな声」を聞き出すこの連載。4人目のゲストは『ジモコロ』編集長を務める徳谷柿次郎さん。WEBメディアに携わるまでの経緯から独立後の決意まで、たっぷりお聞きしました!
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恩納:ジモコロは当たったすね。オウンドメディアの成功例って名前絶対出てきますよね。
柿次郎:ありがたいっすね。ホント自由にやらせてもらってるんです。効果測定とかも厳密なのはないんすよ。
恩納:それメチャメチャすげえっすね!信頼されてるんですね。
柿次郎:いやあ、クライアントも僕らもみんなで楽しんで一生懸命作ってるって感じです。
恩納:最高ですね。それがメディアから伝わってきますよ。でもオウンドメディアって流行ってますけど実際は大変すよね!
柿次郎:はい。最近も引き合いも多いですけど、メディア流行ってるからやれよ!って人が多くて。オウンドメディア勉強会とかにも記者、ライターじゃなくて、制作会社とか広報が来てたりしますからね。押しつけれられてるんすよ。
恩納:そもそもメディアは短期間じゃ無理っすよね。
柿次郎:そうなんですよ!だからジモコロは10年とかやりたいですね。もっと動きたい。ライフワークになってますね。
恩納:柿次郎さんはこの連載で勝手に話題にしてる宮脇塾(※ノオト代表取締役・宮脇淳さん)の塾生でもあるんですよね?
柿次郎:そうですね。2年だけでしたけど、ノオト時代に基礎や素地を叩き込まれました。ちなみに僕がいた2年間は、リーマンショックのあおりで広告仕事が急に減って、ノオトが唯一赤字になった2年間だったらしいです。「お前は貧乏神か!」って言われましたもん(笑)。
恩納:どんな感じだったんですか?
柿次郎:宮脇さんは当時もっと怖かった印象ですね。狭いオフィスのなか、隣の席でめっちゃ近いんですよ。新人時代って電話取るのちょっと嫌じゃないですか?宮脇さんは、真面目にキーボード打ってるようで電話の受け答えを聞いてるという。
ある日、とある記事に対して飲食店からクレームの電話があったんですが、僕が「はい。すぐ直します」って言ったら、「直すっていうんじゃねえ!突き返せ!金貰ってるわけじゃねえ!」みたいな。
恩納:ハーコー(笑)!
柿次郎:ある代理店に無理難題言われた時も、間に入ってケンカしてくれたりして、大人のカッコつけ方みたいなのも宮脇さんから学びましたね。
ノオトを辞めるって言った時も、「お前にはこれから色々教えることがある。半年待て」と。企画とかやり方を全部教えてやるって言ってくれて。中退共から退職金も出るからって。
恩納:メチャかっこいいやん!!
柿次郎:それでも辞めちゃうんですけど、可愛がってもらって……。
良い先輩に恵まれるって大事ですよね。今でも、ターニングポイントで会ってますし、大事な事とかも言ってくれるんで。
最近では、「そろそろお前も人に呼ばれるようになれよ」ってポンと言ってくれて。実際に人との付き合い方とかも変えたり。影響受けてますね。
恩納:ホントそれ思います。パイセンって大事ですよね。中川淳一郎さんも下の世代をフックアップしてくれるもんなあ。
CINRA:宮脇さんと中川さん同世代ぐらいじゃないですか?
柿次郎 / 恩納:あの世代強えー!www
恩納:今でも現場にいてゴリゴリやってますもんね。
柿次郎:宮脇さん、いまだに現場で地方取材とか行ってますからね。常に鍛えてる。最近になって師匠を作り始めたりとか。五反田のオフィス近くでスナック始めたりとか。すごいバイタリティーですよ。
恩納:「あの世代が強すぎるから俺たちが上にいけなくて困る」とかギャグでよく言ってますけど、いなくなったらなったでかなり困っちゃいますよね(笑)。
柿次郎:そうなんですよ(笑)。あの世代は本当に強いんですよね。しかも、良い人ばっかりだし。
宮脇さんは昔WIREDやってて、先輩にコバヘンさん(※インフォバーン代表取締役CVO・小林弘人さん)がいるんですよね。
恩納:尾田さん(※サイバーエージェント・尾田和実さん)もコバヘン門下生っすよ!あの人もヤバいですね。やっぱり繋がっていくんだなあ。でも俺は下はどんどん潰していきますから!
柿次郎:(笑)。今の若い世代は凄いですよ。塩谷(※塩谷舞さん)とか朽木(※ノオト・朽木誠一郎さん)とかあの世代は特に強い。上世代と接点がなかったから横に繋がってパワーつけて。いつか下克上するため、本能的につるんでるのかもしんないですね。こわい、こわい。
恩納:確かに!フリーとか名前出てる人多いですもんね。俺らの世代なんて基本、社畜肌ですから。
柿次郎:今は、はいはい言ってますけど、あいつら絶対牙向きますよ。虎視眈々と牙を磨いてる。
恩納:朽木君って異常に下からきますよね。
柿次郎:見た目はシュレックのメスみたいだけど、目が笑ってないんですよね。
恩納:よく見るとイカツイんすよね。
柿次郎:フィジカル超強いですよ。握力60以上、100mで11秒台、ハンマー投げかなんかですから。
恩納:やべえ!簡単に倒せねえ(笑)。後ろから鈍器しかない。
柿次郎:頭も良いですからね。医者を目指してましたし、体の弱点とか知ってるからそこ攻撃してきますよ。人中、乳様突起とか。
恩納:哀川翔もチェ・ホンマン倒す時は、後ろとってくるぶし潰すって言ってましたよ。
柿次郎:(笑)! だから優しくしてますけどね。
で、上の世代と下の世代の間に入って上手い事やるんすよ(笑)。
恩納:ギャハハハ!!間違いない(笑)!
バーグの話聞いていいですか?辞めるの辛かったんじゃないですか?相当止められたんじゃ?
柿次郎:んー、そうですね。めっちゃ止められましたね。
CINRA:バーグさんから辞める人って聞かないですね。
柿次郎:僕が初めてです。さっきも少し話しましたけど、シモダとは元々友だちというか。兄貴的な存在で。バーグに転職を決めたときも「いつか会社が大きくなったらハブ的な役割を担ってほしい」と言われてましたから。このタイミングで辞めるんかいってところはあるでしょうね……。僕も超頑固なので一度決めたことは譲れなくて。
恩納:しっかりしてるから、あれだけ狂えるんでしょうね。
柿次郎:元々、自分の根っこにある価値観が周りと違うからこそ、バーグで役割を持てたこともあるなと思っていて。ある意味、独立する人間は自分が最初かなと思っていました。むしろそれが良いというか。
恩納:任侠だなあ。
柿次郎:将来的な独立の意思自体は2年前ぐらいから口にしていて。その間、酒の場で言い合いになったり、あえて深酒したり……。お互い引かない性格なので大変でしたね。むしろ周りが気を遣う感じの(笑)。そして2016年1月にやっと「分かった」と言ってくれました。
恩納:寂しかったんでしょうね。
柿次郎:僕もそうですね。完全に兄貴分でもあり恩人ですし。バーグの仲間は同僚であり、友達であり、オモコロ含めて10年近い時間を過ごしてきたので。社員旅行として会社止めてタイに行ったり、インドに行ったりした体験は一生モノだと思います。
あと、ずっと裏方気質だったんですけど、ジモコロ編集長を名乗ってから「裏方だけじゃダメだな。もっと前に出なアカンな」と。そこからモードが前に出る方向へ変わっていきました。反発心もコンプレックスも全部グチャグチャになった体験は、オモコロとバーグあってこそだと思います。
恩納:すげえカッコいい話ですね。マジで泣けるな。
柿次郎:今後は、ジモコロを書いてくれてるライターの仕事作りもやっていきたいし。ジモコロ含め、いま一番アツくなれてるローカル領域の仕事で10年以上、飯食っていくぞって思ってますよ。
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