ODこと小田朋美を迎え入れ、ODとBossの2人組として新たに活動をスタートさせた、菊地成孔によるエレクトロポップ・ユニット、FINAL SPANK HAPPY。5月にリリースしたシングル『夏の天才』、そして夏フェスへの出演、さらには頻繁に更新されるInstagramでの活動など、そのお披露目から約半年経ったいま、彼らはどんな手応えを感じているのだろうか。
ライブ以外は、ひたすら音楽制作とInstagram内でのデートを重ねているだけの、特殊な活動方法を実践しているFINAL SPANK HAPPYの2人。そんな彼らに、コンパクトSUVとして人気のVOLVO「XC40」で池袋、中目黒、六本木、そして晴海埠頭という冬の東京を、恋人同士というていでドライブデートしてもらいながら、FINAL SPANK HAPPYの現在と、結果的に彼らが提示することになった男女ユニットの新しいあり方について尋ねた。
第2期がいいと思っている人も、これまでを知らない人も、今は今でいいと思ってくれているような手応えは感じています。(Boss)
第3期としての活動をスタートさせてから約半年が経過したFINAL SPANK HAPPY。今回、「都会の冬ドライブデート」というテーマでの取材を敢行するにあたり、改めて2人の現在や関係性についてインタビューを行った。リーダーであるBossは、この半年間で得ることのできた、確かな手応えを語った。
—第3期SPANK HAPPY……正式名称「FINAL SPANK HAPPY」が立ち上がってから約半年ほど経ちましたが、手応えのほうはいかがですか?
Boss the NK a.k.a. 菊地成孔(以下、Boss):お客さんのリアクションというのは、どんなバンドをやっても100%思った通りにはならないんだ。オレのこれまでの経験から言って、立ち上げた瞬間っていうのは、6:4の割合でダメって言われることがほとんどなんだよね。早すぎるから、何もかもが。
OD a.k.a. 小田朋美(以下、OD):それは、Bossがこれまでやってきたバンドがっていうことデスか?
Boss:そう。4割の人がポジティブに熱狂して、残りの6割の人がネガティブに熱狂する(笑)。やっていくうちに、だんだん定着して、自然とファンが増えてくるのが通常コースだな。お前とFINAL SPANK HAPPYを立ち上げたときだって、第2期と比べられてあれこれ文句言う人が量産されることは予想していた(笑)。
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—岩澤瞳さんと2人でやっていた頃の、第2期SPANK HAPPYですね。
Boss:そこを飛ばして第1期と比べる好事家もいるかもしれないけど、直前である第2期と比べて文句を言われるのはネガティブ要素ではない。それにはODがめちゃめちゃ魅力的に仕上がらないといけないというミッションがあったが、成功すると思っていたし、実際にその予想を超えるものになった。ODはあるとき、事実上の誘拐に近い形でヘッドハントしてきたわけだが。
OD:自分はパン工場でパンをもらって、お礼に歌を歌ってたじゃないスか(笑)。そしたらBossが現れて。
Boss:オレと契約すれば好きなだけパンを食わせてやるし、世界中のいろんな服を着せてやると言って(笑)。実際デビューしてから、もう8回もライブしているけど、ODの訴求力というのは、蓋を開けたらやっぱりハンパない。第2期を崇拝している人も、これまでをまったく知らない人も、今は今でいいと思ってくれているような手応えは感じている。まあ、Instagramという新しいメディアを、我々がそこそこうまくドライビングしているというのもあるだろうが。
—結構精力的にやられてますよね。
Boss:そうですね。まあ、要するにメディアも時代も第2期までとは変わったわけです。スタイルブックみたいなものや、ストーリーラインみたいなものを、好きなように打ち出せるようになった。それも幸いして、これまでのところは、成功しているのではないかと思っています。
ドライブデートの様子を投稿したInstagram
SNSを積極的にやっている人は、それが手段なのか目的なのか、何がリアルなのか、わからなくなっちゃっても構わないと考えているところがあるじゃないスか。(OD)
「ドライブデート」という、ともに音楽活動をするユニットとしては珍しい本企画。その感想を尋ねてみると、「東京がドラスティックに変わっている」という言葉も。そこから派生する話の中で、2人が使いこなすInstagramや「SNS疲れ」についても訊くことができた。
OD:あんまり自分では行かないようなところばっかりだったので、知らない東京がいっぱいあったデス! 移動中の景色も含めて、ムチャクチャ楽しんだじゃないスか。
—車だと、1日でいろいろな場所を回れますよね。
Boss:ドライブデートのよさはそういうところですよね。リスクはドライバーが飲めないという点だけで。
OD:電車で移動するには遠かったり、駅から離れているような場所でも、行きたいところにパッと行けるじゃないスか。
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—ちなみに今日は、池袋、中目黒、六本木、晴海と回りましたが、それぞれの街については、いかがでしたか?
Boss:僕が知っている頃とは、だいぶ変わりつつありますよね。東京が変わらないで止まるっていうのは滅多にないけど、ここ最近、ドラスティックに変わっているんだなって改めて思いましたね。晴海埠頭に行く途中で通った築地の魚市場とかも、何かすごかったよな?
OD:ヤバかったじゃないスか。
Boss:晴海埠頭のあたりのオリンピックの選手村とかね。一応、BossとODは年齢不詳ってことになっているんだけど(笑)、実年齢的に言うと、僕はドライブデートがとんでもない流行り方をしていた頃に青春時代を送っていました。その後だんだん景気が悪くなったのも見てきていて……ODは、さらにその下の世代になるので、SPANK HAPPYの中で、ドライブデートに対するリアリティに格差がある(笑)。
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OD:Bossは運転免許を持ってないじゃないスか。その当時も、今日みたいに女の人が運転していたデスか?
Boss:そういう場合もあったし、あとはタクシーとかね。そう、バブルの頃はマジですごかったんだから。運転手つけてる大学生とかいたよ(笑)。
OD:自分の世代では考えられないデス。
Boss:まあ、半世紀以上生きていると、いろんなことがあるなって改めて思いますよね(笑)。デートということに関して言えば……SPANK HAPPYのBossとODは、基本的にInstagramの世界の中で生きているんです。なんで、2人は音楽制作とデートとライブしかしてないっていう(笑)。
—なるほど(笑)。
Boss:音楽制作をしているのは、もちろん本当なんだけど、デートに関しては、見ているほうは「あいつら、Instagramのネタのために、わざわざカフェに行ってるんだろう」あるいは、「あの2人はプライベートでもデートしていて、それをInstagramにアップしているのだ」という発想に分離するわけですね。20世紀的には。
—「ネタなのか、ガチなのか」みたいな。
Boss:そうそう。だけども、いま我々が表現している、あるいは置かれている現状というのは、その分離とはリージョンが違うというか、単にもうどっちだかわからなくなってきたんだよね(笑)。SPANK HAPPYの活動の、音楽以外の表現に新しいリージョンがあるとしたら、そこだと思うんですよ。
OD:SPANK HAPPYに限らず、SNSを積極的にやっている人って若干そういうところがあると思うデス。それが手段なのか目的なのか、何がリアルなのか、わからなくなっちゃっても構わないと考えているところがあるじゃないスか。
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Boss:その通りだOD。20世紀では、リアルなものが是とされていて、リアルが薄いものは非だったわけじゃないですか。でも、リアルだリアルだって言っているうちに、みんな何がリアルだかわかんなくなっちゃった(笑)。だから、リアルが薄いっていうことを、敢えて是とするならば、こうやってやるしかないのだ、と、今のSPANK HAPPYは、知らない間に示しているような気がしますね。
—なるほど。「SNS疲れ」なんてことが言われてますけど、実際はもう次の段階に移っている?
Boss:そうそう。やっぱり、ニューメディアっていうのは、必ず拒否から始まるんです。でも、需要があるから定着して、そのあとに疲労がくるんだよね(笑)。ちょっと前だと「ミクシィ疲れ」とかさ(笑)。その段階は過ぎつつあるのかもしれないですけどね。今の若い人は、そこまで疲れているようには見えないから。
OD:疲れのあとには、何がくるデスか?
Boss:やっぱり、健康と元気じゃないかな(笑)。
OD:ああ……でも、それは何かわかるかもしれないデス。SPANK HAPPYのODとしてステージに立つようになってから、自分がどんどん元気になっていっているような気がするじゃないスか(笑)。
「こういうことをすると、みんなに引かれるんじゃないかな」とか、余計なガードからどんどん解放されていってるじゃないスか。(OD)
Boss:SPANK HAPPYの第2期では、青春期は扱わないけど、幼少期は扱うというテーマがあったんです。幼少期を扱うと病的になるし、どうしても倒錯的になる。それが第2期のブランディングだったわけだけれども、今のSPANK HAPPYは、もうそういうことはしないんですよね。鬱や病的であるのは、もう古いというか、ネットの中にいる鬱々とした人たちに訴求するものは自家中毒になりがちなんで、全員がある程度は病んでいる、という前提を持った上で、新しいヘルシーを模索しています。
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—なるほど。
Boss:だから、ODは本当に漫画みたいなキャラクターなんですよね。パン工場で歌っているところをボスに見いだされて、音楽に関しては無教養の天才児であるっていう(笑)。
OD:でも、本当にSPANK HAPPYをやり出してから、どんどん元気になってるじゃないスか。別に明るくしちゃいけないと思っていたわけじゃないですけど、それまではどこか自分で制御してた部分があったというか……あ、それはODじゃなくて、小田朋美さんの話デスが(笑)。
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—(笑)。でも、先ほど話に出たSPANK HAPPYのInstagramとかを見ても、小田さん……じゃなくてODは、どんどん明るく快活なキャラクターになってきているように思います。
OD:当然デス!(笑) 自分を自分で縛っていたものが、どんどん無くなっていって、バイブスがよければそれでいいじゃないスか。「こういうことをすると、みんなに引かれるんじゃないかな」とか、余計なガードからどんどん解放されていってるじゃないスか。だからみんなも楽しくやればいいじゃないスか(笑)。
Boss:ODには、小田朋美さんにはできないことしか振ってないんでね。ペルソナっていうのは、その人を隠すためじゃなくて、解放するためにあるものだから。
—そういう意味では、ODのファッションも重要な要素になっているんでしょうか。今日もスタイリングはBossが担当しているんですか?
OD:今日の服自体は私服デスが、全部Bossが選んでくれたじゃないスか。この帽子も、実はBossの私物デス(笑)。
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Boss:服の選び方っていうのは、その人の自意識が絶対出るんです。誰かが「これ着たら似合うよ」って言っても、その人の自意識が許さないってことが、起こり得るわけじゃないですか。でも、ODというキャラクターにしてしまえば、それは関係なくなる。
—なるほど。
Boss:だから、プロデューサーとしての僕は、SPANK HAPPYの音楽のブランディングに合ったボーカリストの服装っていうものを常に設定して、あらゆるメディアで探しているんですよ。単純に洋服好きっていうのもありますけど(笑)。
ジェンダー的な役割みたいなものが混じってしまって、どっちが何をどれだけやっているのか、わからないほうが面白い(Boss)
Boss:今のSPANK HAPPYの特徴として、ODの背丈が僕と同じくらいだっていうのがあるんですよね。だから、ものすごくフェミニンな可能性とものすごいボーイッシュな可能性の振れ幅があって、男装も女装もできるんです。つまり、2人でまったく同じ格好しているときもあれば、今日みたいにまったく別の格好をしているときもある。それが、ODの無敵感に繋がっているわけですね。
—なるほど。今日のドライブデートも、BossではなくODが運転していたり……そこに新しい男女関係みたいなものを感じました(笑)。
Boss:それは僕が免許を持ってないだけだけど(笑)。音楽制作においても、20世紀的なジェンダーっていうのが、やっぱりあるんです。男が機械をいじり、女の子が詞を書くのだっていう、すごく旧態依然としたイメージが。
最近は機械いじりが好きな女の子も、ポエムが好きな男の子も増えてきているのかもしれないけど、それは単に役割をひっくり返しているだけであって、奥さんが外で働き、旦那が家で子育てをしているのと変わらない。僕はそういう逆転には、あんまり意味がないと思っているんですよね。それよりも、混じってしまうほうが面白い。
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—というと?
Boss:ジェンダー的な役割みたいなものが混じってしまって、どっちが何をどれだけやっているのか、鑑賞している側からはわからないほうが面白いと思うんですよね。今のSPANK HAPPYがやっていることはまさにそれで、作曲も作詞もアレンジも全部2人で半分ずつやっているんです。
その状態は、ジェンダーのフィックスと転倒の次のレベルだと思うんだけど、簡単にできることじゃないわけです。2人とも作詞と作曲ができてアレンジができないといけないから。単に今までのSPANK HAPPYとの比較ってことじゃなくて、全男女ユニットとの比較として、そこが今のSPANK HAPPYがやっていることの最大の特徴だと思うんですよね。
—たしかに。
Boss:こういうジェンダーレスな男女ユニットは、今後爆発的に増えると思います。どんどん当たり前になってくるんじゃないかなって気はしているんですよね。そのことは波及的に、音楽だからにじみ出して、すべてのバディフッドというか、男女関係に浸透すると思ってます。ODは、どう思う?
OD:はい! 自分もそう思うデス! みなさんも、何から何まで、半々にやるじゃないスか!(笑)
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ジェンダーの役割に囚われず、男女音楽ユニットとして新たな可能性を体現しているSPANK HAPPY。ある種ステレオタイプとも言える今回のドライブデートを、2人が巡るということ自体が、その新しさを気づかせるひとつのきっかけになったのかもしれない。それでは、2人が半日かけて楽しんだというデートの内容を、次のページから追っていこう。
デートのはじまりは、クラシカルな建築が美しい「自由学園明日館」での待ち合わせから
BossとODの待ち合わせ場所であり、今日のデートのスタート地点となるのは、東京・池袋にある「自由学園明日館」。近代建築の巨匠フランク・ロイド・ライトとその弟子である遠藤新の設計による、国の重要文化財にも指定されている建物だ。その館内にある、レトロな雰囲気漂うカフェで、ひとりODを待つBoss。今日はいつになくカジュアルな服装だ。
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Boss:今日はODがお洒落着なんで、自分は思いっきりカジュアルにしてみたんだ(笑)。明日館は、大昔に一度、特別講師として授業をやった以来だから、20年ぶりとかなのかな? すごく久しぶりですけど、やっぱりいい建物ですな。
しばらくしたのち、窓の外に1台の車が。「XC40」から颯爽と降り立つOD。今やすっかりお馴染みとなった「ODグラス」と呼ばれるメガネに、黒いファーの帽子がよく似合っている。そして、笑顔でBossと合流。「明日館は、今日が初めて」というODは、その感想を率直に言葉にする。
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OD:自分、このカフェの空間のバイブスが、すごい好きデス。オシャレっていうよりも、どこか落ち着くじゃないスか。大きい壁画が掛かっている感じが、ちょっと東京藝大(小田朋美の卒業校である東京藝術大学)の食堂に似ているかもしれないデス。
その後、明日館を見学した2人は、揃って「XC40」に搭乗。今日の行き先を、まるでタブレットのようなタッチパネル式カーナビに登録するOD。そして、駐車場から車を出すためバックギアに入れると同時に、先ほどカーナビのあった画面に、今度は車体を俯瞰した映像が360度映し出される。さあ、いよいよドライブデートの始まりだ。
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レトロな聴き方が新しい。中目黒「waltz」でカセットテープ選び
2人がまず向かったのは、中目黒にあるカセットテープ / レコード店「waltz」。近年再び注目を浴びつつある音楽カセットテープの品揃えはもちろん、中古ラジカセや携帯型カセットプレイヤー、さらには音楽関連の古雑誌やVHSに至るまで、音楽好きにはたまらない1軒だ。
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OD:最高のお店じゃないスか。一つひとつのカセットに、ちゃんと丁寧にレコメンドの文章が書いてあるところがよかったデス。
Boss:優れたレコード屋や機材屋に共通するのは、やっぱり店主の深い愛情。そういう愛情を感じる品揃えだな。
ひと通り商品を眺めたあと、早速2人は読者プレゼント用の、カセットテープを吟味し始める。かくして選ばれたのは6本の音楽カセットテープ、そして1台の携帯型カセットプレイヤーだった。
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OD:カセットは、がっつりオススメなのとジャケ買いが、ちょうど半々で混ざっている感じじゃないスか。しかーも、このお店にはヴィンテージのカセットデッキがたくさんあったので、カセットデッキを持ってない方のために、ヴィンテージのヤバいウォークマンを選ばせてもらいましたデス!
Boss:OD世代は知らないと思うけど、これは発売当時、みんなめちゃくちゃ欲しがったやつなんだよね。イヤホンが本体に巻き取れるっていう。すごく懐かしい(笑)。
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OD:カッコいいじゃないスか! しかし、カセット、素敵デス。SPANK HAPPY も、今度カセット出したいじゃないスか~。
Boss:ああ、それはいいな。そのときは、よろしくお願いします(笑)。
さらにODは、一目惚れしたグリーンの中古ラジカセも、プライベートで購入。そのうち、SPANK HAPPYのInstagramなどで見ることができるかもしれない。
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「さすが北欧ならでは」とODも認める。こだわりの感じられる車で、六本木へ
さらにショッピングを続ける2人は、再び「XC40」に乗って東京の街を移動する。ちなみに、車の乗り心地はどうだろう?
Boss:最高ですね。昔のVOLVOは四角いイメージだったけど、今はこういう感じなんですね。すごくかっこいいと思います。僕は基本的に、枕でも布団でもフカフカなものが好きなんです。この車のシートはフカフカだけど、ちゃんと芯がある感じがします。
OD:内装もいちいち可愛いじゃないスか。メタリックのところに、ちょっとチェックが入っていたり、シートに洋服のタグみたいな感じでスウェーデン国旗がさりげなく入っていたりして。さすが北欧ならではというか、芸が細かいな~と思ったデス。
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さて、2人が次に向かったのは、六本木にあるインテリアショップ「LIVING MOTIF」。有名ブランドの家具や生活雑貨はもちろん、洋書なども扱う老舗のデザインショップだ。
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そこで2人は、再び読者のためにプレゼントを吟味する。まず、2人が一緒に選んだのは、中を開けると人体解剖図のようになっているユニークなマトリョーシカと、洋書をセレクト。古今東西の秀逸なジャケットのアートワークが、ほぼ実寸大で掲載された大判の一冊だ。
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さらに、ODが選んだのは、インテリア性に優れた高級加湿器。OD曰く、「もちろんどなたでも使ってもらえると思いマスが、せっかくなので、ボーカリストの人に使ってもらいたいじゃないスか!」とのこと。その後も、広い店内で楽しそうに商品を見て回る2人。しかし、そろそろディナーの時間が迫ってきた。
ODなのに、パンよりスイーツ? アットホームなレストラン「リラ・ダーラナ」で、北欧料理に舌鼓を打つ
本日のディナーは、以前、菊地成孔が訪れたこともあるスウェーデン料理の名店、リラ・ダーラナ(参考記事:菊地成孔の美食コラム 「幼児退行の幸福にまみれるミートボール」)。そこで2人は、シェフ自慢のクリスマス特別メニューを味わうことになる。
まず運ばれてきたのは、ノルウェー産のスモークサーモンに、デンマーク産のチーズ、スウェーデン料理の定番であるニシンの酢漬けなどが盛られた北欧前菜の盛り合わせだ。そして、続く本日のメイン料理は、リンゴとプラムを詰めたローストポーク。そこに、「ヤンソンさんの誘惑」の名で知られるスウェーデンの郷土料理、ポテトとアンチョビのグラタンが添えられる。
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「いやあ、実に美味しいな」「自家製パンも超ウマいじゃないスか」……言葉を交わしながら、料理を味わう2人。実はスイーツ好きというODが思わず歓声を上げたのは、本日のデザートが運ばれてきたときだった。パイの上にゴロっと丸々ひとつ乗せられた洋ナシのコンポート。その素朴さがスウェーデン料理ならではの醍醐味とも言えるひと皿だ。
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OD曰く、「今年食べたスイーツで、いちばん美味しかったかもしれない!」とのこと。そして、デザートをすっかり平らげたあと、2人は再び夜のドライブへと繰り出すのだった。
ドライブデートの締めは、色とりどりにきらめく東京の夜景で
この日のドライブデートの最後の場所として2人が向かったのは晴海埠頭客船ターミナル。その道中、カーステレオから流れるのは、SPANK HAPPYのシングル“夏の天才”だった。
Boss:車の中っていうのは密閉された空間だから、ある意味レコーディングスタジオみたいなものなんです。こうしていいオーディオで“夏の天才”を聴いてると、この曲をレコーディングしていた頃を思い出すな、OD。
OD:思い出すじゃないスか。既にちょっと懐かしいデス(笑)。
2人には、今日のデートをイメージしたプレイリストも作ってもらった。OD曰く、「アゲアゲな曲も可愛い曲も切ない曲もエロい曲もあって最強じゃないスか!」とのことだ。ぜひ、この冬のドライブデートのお供にしてほしい。
そんな話をしているうちに、車は夜の晴海埠頭に滑り込む。そして、ほとんど誰もいない埠頭で、2人は心ゆくまま夜景を味わうのだった。
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- 商品情報
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- VOLVO「XC40」
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都市を駆け巡る本物のSUVとして生まれたXC40。正統派のSUVらしく、力強さにあふれた佇まい。その一方で大胆な造形のフロントグリルからテールライトにいたるまで、外観の造形はボルボそのものです。スカンジナビアの独創性と都会的な雰囲気を身にまとった、都市で生活するあなたのために作られた一台です。
- キャンペーン情報
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- VOLVOウィンターデート プレゼントキャンペーン
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応募期間:2018年11月15日(木)~2018年12月25日(火)
応募方法:下記URLより応募
プレゼント賞品:
A賞:加湿器 cado HM-C620S(1名様)
B賞:マトリョーシカ tegoto:ANATOMY 人の解剖図(1名様)
C賞:書籍『Art Record Covers』(1名様)
D賞:SPANK HAPPY selectedカセットレコーダー(1名様)
E賞:SPANK HAPPY selectedカセットテープ6点セット(1名様)
※キャンペーンは終了しました
- プロフィール
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- SPANK HAPPY (すぱんくはっぴー)
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1992年、原ミドリ(ヴォーカル)、菊地成孔(サックス)、河野伸(キーボード)で結成。1994年東芝EMIよりデビュー、1998年の原ミドリ脱退で活動休止。199年に岩澤瞳と菊地成孔とのヴォーカルデュオグループとして活動再開、2001年ベルウッドレコードより再デビュー。2004年の岩澤脱退後、新ヴォーカルにドミニク・ツァイを迎えるがわずかな期間で脱退、以降は2006年10月22日の解散まで女性ヴォーカルを固定しないユニットとして活動した。2018年、小田朋美を迎え、12年ぶりの再始動を発表。
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