「109シネマズプレミアム新宿」が4月14日(金)にオープンする。
新宿ミラノ座の跡地に建てられた「東急歌舞伎町タワー」の9階と10階にオープンする109シネマズプレミアム新宿。8スクリーン700席超の座席は全てプレミアムシートで、価格はCLASS Aが一般4500円、CLASS Sが6500円となっている。
全シアターの音響は坂本龍一が監修。シアター8には、坂本の希望により35ミリ映写機が導入されており、フィルム上映が可能となっている。
オープンに先立って、4月11日に「109シネマズプレミアム新宿 プレス向け個別内覧会」が行なわれた。
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映画が始まるまでを楽しめる、アートのあふれるラウンジ
入口となるレセプションエリア。
9階では椋本真理子の『purple curtain』、10階では井崎聖子の『red carpet』がお出迎え。
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椋本真理子『purple curtain』FRPにウレタン塗装、W150cm×H50cm
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井崎聖子『red carpet』キャンバスに油彩、W150cm×H50cm
トンネルのようなエントランスを抜けるとラウンジに到着。
「TIMELESS MODERN」がテーマのラウンジには、歌舞伎町の街の色を感じさせるような印象的なアイテムやアート作品が飾られ、ゆったりとくつろげる空間になっている。
ラウンジで流れる館内BGM“109 Shinjuku - Lounge”、シアターの開場チャイム“109 Shinjuku - Chime”、本編前動画で流れる“109 Shinjuku - Clarifier”の3曲は坂本龍一が作曲。109シネマズプレミアム新宿館内でしか聴けない特別な楽曲だ。
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鑑賞前の時間をゆったり楽しめるウェルカムコンセッション
ラウンジ内にあるウェルカムコンセッションでは、ソフトドリンクとポップコーンを注文することが可能。料金は鑑賞チケット代の中に含まれており、好きなだけ食べることができる。
ポップコーンは塩、キャラメル、ハーフ&ハーフの3種類。今回はハーフ&ハーフを注文した。
キャラメル味は満遍なくキャラメルがかかった濃密な甘さ。塩味はしっかり塩気が効いており、サクサクと噛むとまろやかなバター風味が口いっぱいに広がる。窓際の席に座れば、新宿の景色を一望しながら映画が始まるまでの時間を楽しむことができる。
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ウェルカムコンセッション横のTHE BARでは、クラフトビールやアルコールドリンク、ホットドックなどを販売。鑑賞前後に利用することができる。
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坂本龍一が音響を監修。高級感あふれるシアター内部
映画に没入しやすいよう、シアターの壁は黒で統一。映画以外の用途にも利用できるよう舞台が設けられているのも特徴だ。
音響は全シアターを坂本龍一が監修。坂本の指示によりスピーカーだけでなく、特注のケーブルや、世界の製品から厳選したアンプを使用するなど随所にこだわりが詰められており、坂本の信頼するエンジニアチームによって調整されたという。
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シアターは全席プレミアムシート。座席のサイズは最大で一般的なシネコンの2.3倍。
サイドテーブルとリクライニング機能が備えられたCLASS Aは、両側の肘掛けが使用可能でパーソナルスペースがしっかり確保されている。座席はゆったりとした広さかつ、フィット感のある座り心地。
傘専用のスペースや収納も備えられているので、荷物が多い日でも安心して鑑賞に集中できそうだ。
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CLASS Sはシアター中央付近に配置。1席ずつ壁に仕切られていて、座ると横の席は完全に見えなくなる。椅子の幅はかなり広く、家にいるようなリラックス感だ。
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CLASS Sのシートに座った時の視界。自分だけの空間を楽しむことができる。
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電動のリクライニングが全シートに完備。
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シアター3には頭上や前後左右で立体的なサウンドを実現するドルビーアトモスシネマを完備。
シアター6には、正面スクリーンに加えて左右の壁面にも映像が投影される3面ワイドビューシアター「ScreenX」を採用。映画だけでなく、臨場感のあるライブ映像などを楽しめるようになっている。
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3面に映像を投影できるシアター6。白い部分は全てスクリーン。
シアター8には35ミリ映写機を設置。109シネマズ側が音響の監修を坂本にオファーした際、坂本の希望によりフィルム映写機を導入した。
提案の背景には、フィルム映写機が見られる映画館がほとんどなくなってしまったことや、音楽におけるレコードなど「タンジブルなもの(実際に触れる、手触りのあるもの)」の価値が見直されつつあるいま、フィルム映写機を設置してほしいという坂本の想いがあったという。
映画が終わった後の時間も楽しめるCLASS S専用ラウンジ
CLASS Sのチケット購入者専用のラウンジ「OVERTURE」は新宿の街を展望できる空間。ドリンクなどを楽しみながら鑑賞後の余韻に浸ることができる。
壁面には映像用35ミリフィルムを素材とした竹中美幸のアート作品『ミラノ座の記憶』が飾られており、この場所にかつて存在した新宿ミラノ座とのつながりを感じることができる。
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竹中美幸のアート作品『ミラノ座の記憶』を見ながら映画の感想について語り合える。
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窓からは新宿の景色が一望できる。
チケットの有無に関わらず入場できるスーベニアショップ「POST CREDIT」では、映画の公式グッズだけでなく、コラボ商品や歌舞伎町土産なども展開。こちらも落ち着いた高級感のある空間となっている。
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「この場所でもう一度映画館をやることに意味がある」
新宿ミラノ座の跡地に存在する109シネマズプレミアム新宿。
ミラノ座とのつながりや、109シネマズプレミアム新宿の「推しポイント」について支配人の廣野雄亮氏に伺ったところ「『ミラノ座の記憶』をはじめとするアート作品はもちろんおすすめできるポイントなのですが、『この場所にある』ということが重要だと感じています」と語り、「入社したばかりの2014年にミラノ座が閉館した時、こちらが感謝しなければいけないはずなのに、たくさんのお客様が感謝してくれた。だからこそ、この場所でもう一度映画館をやることに意味がある」と自身の経験を交えつつ話してくれた。
109シネマズプレミアム新宿は明日4月14日開業。かつてミラノ座があった場所から、新たな物語が始まる。
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