2月16日、第58回目のベルリン国際映画祭にて、若松孝二監督の『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』が、同映画祭フォーラム部門にて、最優秀アジア監督賞と国際芸術映画評論連盟賞の2つの賞を穫った。
1936年生まれの若松氏は、63年の『甘い罠』で初監督をし、ピンク映画というジャンルの確立をした。その後も大島渚監督の『愛のコリーダ』(1976年)、山下耕作監督の『戒厳令の夜』(1980年)、神代辰巳監督の『赤い帽子の女』(1982年)など、国内だけでなく世界から今も評価されている作品をプロデュースしている。
『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』は、3月15日からテアトル新宿をはじめ全国で公開される。キャストは坂井真紀氏やARATA氏などで、音楽はジム・オルーク氏が務めた。同作品は2007年の8月に行なわれた湯布院映画祭で特別試写作品として公開されており、同年10月には第20回東京国際映画祭の日本映画・ある視点」部門でオープニング上映され、「日本映画・ある視点 作品賞」に輝いた。
時代に対して常に鋭いメッセージを発信してきた若松監督の作品に目を向けたい。