4月2日、NPO法人KOMPOSITIONは、建物の管理者から壁面の管理を受託し、その壁面を使ってアーティストに継続的に表現発表の場を提供する「ON THE WALL」の運営を開始したと発表した。
KOMPOSITIONは今までに、渋谷の宮下公園や桜木町の高架下壁面を使い、グラフィティ・アーティストたちに壁面を提供してきた。グラフィティを合法的に、若者のエネルギーの表現の場として活動してきたこの「リーガルウォール」という名の活動を派生させ、より継続的で、社会にもアーティストにも有意義な活動として、今回の「ON THE WALL」の開始に至った。
ビルのオーナーから壁面の管理運用を預かり、グラフィティ・アーティストやグラフィックデザイナーなどの作品を描いていく。定期的に塗り替えをしていく。同法人代表理事の寺井元一氏はこう語っている。
これまで、実質の単発イベントだった「リーガルウォール」が、壁面を年間で管理し「運用」する事業になりました。より効果的なアート振興と、社会インパクトを実現したいと思っています。ビルオーナー様にも社会貢献メリットと、壁の管理委託メリットの2点を訴えていきたく考えています。
現在開始時点で、渋谷のビルオーナー2名と契約が成立しており、全9面、合計500平方メートルの壁面の運用を行なう。
※掲載画像=2007年2~3月に行なわれた「桜木町ON THE WALL」。横浜・桜木町の降下した壁面3600平方メートルを、公募アーティスト約80組に解放して30日間にわたり巨大壁画空間を創出した。