朝日新聞社が、その年に優れた成果をあげた新人写真家に贈る「木村伊兵衛写真賞」の、第33回受賞作品展が4月19日から28日まで、東京・新宿のコニカミノルタプラザにて開催される。
展示される作品は、志賀理江子氏(27)の『CANARY』『Lilly』と、岡田敦氏(28)の『I am』だ。いずれも、2007年の写真集。
コニカミノルタプラザのサイト掲載の紹介文によると、志賀氏の『CANARY』は、仙台、オーストラリア、シンガポールで、住民たちに質問し、答えに示された場所をたどりながら撮影した作品。また、『Lilly』はロンドンで住んでいた公営団地の住民に被写体になってもらい、そのプリントをさらに撮影した作品から構成された写真集である。
一方、岡田氏の『I am』は、これまで発表してきた作品の読者や、呼びかけに応じ協力してもらった約50人のポートレート集。顔、裸体、そして自傷行為の傷跡が残る腕などを撮影した作品集だ。
いずれも、時代の闇を若い感覚で捉えた力作である。『I am』と『CANARY』は、06年設立したばかりの出版社、赤々舎から刊行されている。
『第33回木村伊兵衛写真賞の受賞作品展』
2008年4月19日(土)~4月28日(月)
会場:新宿コニカミノルタプラザ
料金:無料
(画像:『Lilly』から ©志賀理江子)