音楽ヒットチャートで知られるオリコンが、月刊誌『サイゾー』に掲載されたジャーナリスト烏賀陽氏のコメントにより名誉を傷つけられたとして、取材に応じてコメントした同氏に5000万円の損害賠償を求めていた裁判の判決が、22日に東京地裁であった。
判決は「コメントがそのままの形で記事として掲載されることに同意していた場合は、取材に応じた側も例外的に責任を負う」というオリコン側の主張をほぼ全面的に認め、烏賀陽氏に100万円の支払いを命じた。
問題となったのは月刊誌『サイゾー』の06年4月号の大手芸能プロダクションに関する特集記事。編集部の取材を受けた烏賀陽氏の「『オリコンの数字はある程度操作が可能だ』という話も聞いたことがある」などチャートの集計手法を疑問視するコメントが掲載された。判決は、この内容が名誉棄損に当たると結論付けたもの。
一方、出版社ではなく取材対象者を提訴したことに対し、烏賀陽氏は「表現の自由を萎縮させる」としてオリコンに賠償を求めたが、「すべての責任者を提訴する義務はなく、違法とはいえない」として請求を棄却した。
(情報元:毎日.jp)