ミシェル・ゴンドリー、レオス・カラックス、ポン・ジュノの3人の世界的映画・映像監督がそれぞれの視点で東京を描いた短篇オムニバス作品『TOKYO!』の完成披露記者会見が7月2日(水)に行われ、『SHAKING TOKYO』のポン・ジュノ監督、香川照之、蒼井優、藤谷文子、加瀬亮の5名が登壇し、それぞれが映画についての感想を披露した。
昨年、映画の撮影期間中に2ヶ月ほど実際に東京に住んでいたというポン・ジュノ監督は、「2ヶ月間東京で生活ができたということが不思議な記憶として残っている。東京は私にとって住んだことのある親しみのある都市として感じている。」とコメント。また、主演の蒼井優の出演作品は『リリイ・シュシュのすべて』から『ハチミツとクローバー』までほとんどチェックしているという熱烈な支持っぷりも明らかにした。
『シェイキング東京』にて10年間家に引きこもっている男性を演じた香川照之は「自分より加瀬のほうが引きこもりが似合うととっさに思ったけど、同じ映画に出るって聞きまして、じゃあ俺が引きこもろうと決意しました(笑)。」と語り、会場の笑いを誘った。
同じく『シェイキング東京』にて、不思議な魅力で香川照之演じる男性を魅了する女性を演じる蒼井優は「作品に関わったのは1週間という短い間でしたが、香川照之さんと大好きなポン・ジュノ監督が居るということが信じられない、夢のような時間だった。」とコメント。
また、ミシェル・ゴンドリー監督の『インテリア・デザイン』の主役である、かけ出しの映画監督役を演じた加瀬亮は「撮影は綿密に予定されたものではなく、監督がその日思いついたアイデアがどんどん形になっていく現場だった。途中何をしているのかわからない部分もあるほどでした(笑)。」と笑いを交えながらも監督の自由な製作のスタイルを語っていた。また、「自分の演じた役は監督自身を投影したようだった。」という感想も述べている。
3人の監督の夢のコラボレーション『TOKYO!』は、2008年晩夏からシネマライズ、シネ・リーブル池袋ほかにて公開。また、8月6日には『TOKYO!』のプロジェクト全容、3監督によるインタビュー、キャストが語る『TOKYO!』などが収録された『Pieces of TOKYO! ~映画『TOKYO!』サブテキストDVD~』が発売される。公開前の完全予習アイテムとしてこちらもチェックしてほしい。
『TOKYO!』
2008年晩夏、シネマライズ、シネ・リーブル池袋ほか全国順次ロードショー
『SHAKING TOKYO』
監督:ポン・ジュノ
出演者:香川照之、蒼井優、竹中直人、荒川良々、山本浩司、松重豊
『Interior Design』
監督:ミシェル・ゴンドリー
出演者:藤谷文子、加瀬亮、伊藤歩、大森南朋、妻夫木聡、でんでんほか
『MERDE』
監督:レオス・カラックス
出演者:ドゥニ・ラヴァン、ジャン=フランソワ・バルメール、石橋蓮司ほか
(投稿・撮影:CINRA柏木)