小学館が今秋から、同社の書籍を販売する書店が取引条件を選ぶことのできる試みを実施する。現状の出版業界では出版社が価格を拘束する再販制度の代わりとして、書店に返品を認める「委託制度」が一般的になっている。しかし、返品自由という理由から4割近くの返品率が常識になっており、出版不況の主な原因とも言われていた。
今回、委託制度の代わりに選択できるようになるのは、返品なしの買いきりにする代わりに高い利益率が保障される「責任販売制」。これまで2つの制度を選択するようになるには技術的な課題があったが、取引条件を識別する「RFタグ」の開発により、選択が可能になった。
同制度は11月に発売予定の『ホームメディカ 新版・家庭医学大事典』に採用され、今後は他の書籍、他の出版社にも呼びかけていくとのこと。
(情報元:asahi.com)