INAXギャラリー2が開催する年1回の公募展『INAXギャラリー特別企画展10daysセレクション−予兆のかたち 10−』が、8月に2回の会期に分けて開催される。
同公募展は今年で10回目を迎える。今年は3年ぶりに会場のリニューアルを行い、新たなスペースに256名の応募があった。同展はその中から選ばれた2名の作家を紹介する。
第1弾として8月1日(金)から8月12日(火)まで1983年生まれのアーティスト、松田直樹の作品を展示。松田の作品は素材を独特の見せ方で用いており、隅田川の漂流物を1個ずつパッキングしたものを並べて116mの川を表現した「流れの眺め」や、木工ボンドで自分の指紋をとり、それを花びらに見立て、高さ1.7mの花樹をつくった「シモンバナ(世界にひとつだけの花)」など思わず笑ってしまうようなユーモラスな作品を制作している。
また、ジャコメッティに憧れ、彼の彫刻の独特のマチエールをおびただしい量の納豆を自らの全身に貼り付けることで表現した「歩く男」や、土山に自らを頭部だけ出して埋め込んだ「土に自分」といった体を張ったパフォーマンスも話題を集めている。
同展では米でつくった3m四方の家型やエプロン、食器などでインスタレーションを行う。「なぜ食べられるのか、なぜ家があるのか、なぜ美術を続けてこられたのか」と自問しながら、ピンセットで一粒ずつ、計15kgのお米を5ケ月間かけて貼り付け、完成させた作品などが展示される。
『INAXギャラリー特別企画展10daysセレクション
−予兆のかたち 10− 松田直樹 展』
2008年8月1日(金)~8月12日(火)10:00~18:00
休館日:日、祝日
料金:無料
「アーティスト・トーク」
2008年8月1日(金)18:00~19:00
講師:松田直樹
料金:無料
先着順、予約不要
(画像:エプロン / レース生地に米 / 96×59cm / 2005)