現代を代表するドイツ生まれの作家ヴォルフガング・ティルマンスの初写真集『Wolfgang Tillmans』が、8月下旬、スイスの出版社JRP|Ringierより再版される。
90年代以降の写真に新たな可能性を開き、また一つの事件として写真以外の分野にも多大な影響を与えたティルマンス。その都度ごとにさまざまな問題を投げかける出版物によっても知られる彼の初写真集は、ユースカルチャーのど真ん中から掬いとられた若者たちの生の姿や、都市風景、新聞や雑誌の切り抜きなどを撮影した白黒写真が独特の配置の中で相互に関わりながら展開していく、彼の方法論の原点を象徴的に示す内容となっている。
本著は95年に開かれた個展に際し刊行されたものであったが、長らく絶版状態が続いていた。まさに「待望の」というのがぴったりのリリースとなる。
『Wolfgang Tillmans』
2008年8月発売予定
出版社: Jrp/Ringier
ハードカバー/80ページ