オダギリ ジョーが、初めて本格的ラブストーリーに挑んだ作品『悲夢』が、2009年2月初旬に公開される。監督はアジアが誇る韓国の鬼才キム・ギドク。日本と韓国が誇る才能が集結した、奇跡のコラボレーション作品として、先行公開した韓国では既に熱い注目を集めている。オダギリの相手役には、数々の映画作品でトップ女優との評価を確立するイ・ヨナン。故事成語「胡蝶の夢」をモチーフに、せつない夢に翻弄される男女の狂おしい愛の物語が、韓国の伝統家屋を舞台に繰り広げられる。
別れた恋人を忘れられない男・ジン(オダギリ ジョー)と、別れた恋人を心から憎んでいる女・ラン(イ・ヨナン)。男の想いは強く、夜ごとにかつての恋人の夢を見る。その男の夢に呼応するかのように、女は夢遊病になり、かつての憎い恋人と現実のときを過ごすことに。夢の中で幸せな時間を過ごすジンと、憎い男との不幸な時間を過ごすラン。襲いくる夢の数々に、必死であがらう二人は、運命を変えるため、静かに、激しい恋におちていく。
オダギリは日本語を喋り、イ・ヨナンは韓国語を喋るという斬新な方法で撮られた本作。映画の冒頭で、観客は異なる言語が衝突する様子にどまどいを覚えるかもしれないが、時間が経つに連れ、その対話はごく自然なものになってくる。““愛”をテーマに傑作を撮り続けてきたキム・ギドクは、母国語での感情表現を大事にすることで、愛の苦さや切なさを色濃く描き出す。国籍の異なる俳優たちが、自身の言葉で喋り、夢で繋がるという独創的なアイデアは、『悲夢』を比類なきラブストーリーに昇華している。
日米合作映画が増えるなか、日本と韓国の才能が集結した、アジアが誇る傑作へとの期待が高まる作品である。
『悲夢』
2009年2月初旬、新宿武蔵野館・渋谷アミューズCQNほか、全国ロードショー
監督:キム・ギドク
キャスト:
オダギリ ジョー
イ・ヨナン
制作:キム・ギドクフィルム
共同制作:スポンジ、スタイルジャム、鈍牛倶楽部
配給:スタイルジャム
宣伝:ミラクルヴォイス
(画像:© 2008 KIM KI DUK FILM All Rights Reserved)