2003年のDVD発売後、「スクリーンで観たい」という声が広がり、ついに翌年35mmプリントでの劇場公開が決定した『岸辺の二人』。人が人を想い続ける切なくも美しい気持ちが漂う、8分間のショートアニメーション作品となっている。DVD発売後の劇場公開というのは異例の出来事。新宿武蔵野館で、2008年12月6日より一年間、毎朝10時に連続上映されている。
幼い娘を置いて、岸辺からボートに乗って行ってしまったまま戻ることはなかった父。遠い日の父の面影を求めて、娘は最後に別れた場所である岸辺を訪れ続ける。少女から大人へ、そこはまた彼女の成長を記す場所でもあった。繰り返される四季。移り変わる自然。それでも変わらず、娘は岸辺に立ち止まり、父を想う。そうして時は過ぎ、そのひたむきな強い思いはある奇跡を起こす。
米・英のアカデミー賞短編アニメーション賞をはじめ数々のアニメーションフェスティバルでグランプリを受賞し、世界が絶賛する本作。一年間、何度見てもそのつど新しい感動に出会えるかもしれない。
『岸辺のふたり』
12月6日(土)より 約1年間、新宿武蔵野館にてロードショー
原題:Father and Daughter/2000年/イギリス・オランダ/35mm/ペンシル・チャコール・デジタル(アニモ)/カラー/ドルビーSR/1:1.17/8分
デザイン&ストーリー&監督:マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット
音楽:ノルマン・ロジェ(「木を植えた男」) ドゥニ・シャルラン(「大いなる河の流れ」)
使用曲:「ドナウ川のさざ波」(ヨシフ・イバノヴィッチ作曲)
料金:500円(税込)
※四季のポストカードつき。3ヶ月ごとにプレゼントのポストカードが変わります。
※上映時間は同監督の傑作アニメーション『アロマ・オブ・ティー』との2本立てで11分間。