加藤久仁生監督のアニメーション作品『つみきのいえ』が、アカデミー賞の短編アニメーション賞を獲得した。日本のアニメ作品がアカデミー賞を受賞したのは2002年の宮崎駿監督作品『千と千尋の神隠し』以来となり、短編アニメーションでは初の快挙となる。
加藤監督は1977年生まれ。多摩美大在学中からアニメーション製作に取り組み、卒業後は映画製作会社ロボットに入社し、活動している。『つみきのいえ』は、海面が上昇するため、積み木のように建て増しを重ねる家に住む老人を主人公にした作品。12分の短編でありながら手描きの繊細なタッチを生かし、制作には約7か月を費やしたという。
同作は2008年にフランスのアヌシー国際アニメーション映画祭で最高賞を獲得、『第12回文化庁メディア芸術祭』でもアニメーション部門大賞に選ばれている。
(画像:© ROBOT「つみきのいえ」加藤 久仁生)