自己はどこから来たのか、そしてどこへ向かうのか、そんな普遍的な疑問をテーマにした佐々木加奈子の写真展『Drifted』が、恵比寿のMA2Galleryで開かれている。
佐々木加奈子はアメリカでジャーナリズムとアートを学び、現在もアメリカを拠点に活動を行っている写真家。彼女の撮る写真は、風景の中に自らを取り込むセルフポートレイトが特徴となっている。
今回の写真展のテーマである「Drifted」には、存在することの奇跡や逆らえない偶然という意が込められているという。展示されるのは佐々木が滞在したアイスランドでシロクマが自力で島に漂着したという記事から始まり、テキサス、日本と次々に写し出される写真群。展示全体を通しても、また一枚一枚を通しても観る者の過去、未来への漂流をとともに強い物語性を感じることができるだろう。
佐々木の個展は、現在資生堂ギャラリーでも開催中なので、あわせてチェックしてほしい。
佐々木加奈子
『Drifted』
2009年2月13日(金)~3月14日(土)12:00~19:00
会場:MA2Gallery
休館日:月曜、日曜、祝日