豊かな色彩で愛する世界を描いた脇田和、80年にわたる画業の中で追い続けたものとは

身近な存在に温かい眼差しを注いだ画家・脇田和の展覧会『色彩の詩人−脇田和』が、香川県の丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で開催されている。会期は6月28日まで。

脇田は1908年東京生まれ。17歳でベルリン国立美術学校に入学し、鋭い線で対象をとらえるデッサンを身につけた。戦後はヴェネチア・ビエンナーレに出品するなど国内外で活躍、2005年に亡くなるまで多数の作品を制作し続けた。

脇田は子どもや鳥、花といった身近な存在をモチーフに選び、一貫して自らの愛する世界を描いた画家だ。豊かな色彩の響きあい、巧みな画面構成、さまざまに異なるマチエールが一体となって優しく穏やかな雰囲気を醸し出す一方、隅々まで美意識が行き渡った作品はある種の謹厳さを保ち、相反する二つの印象は互いに呼応しながら洗練された抗いがたい魅力を放つ。

同展はドイツ留学時代にゴーギャンに影響を受けて描いた油彩画『静物』をはじめとし、素描、版画など貴重な作品の数々を展示。画業80年におよぶ脇田の絵画に対する飽くなき探求と、その奥深い魅力を紹介する。

『色彩の詩人−脇田和』

2009年4月11日(土)~6月28日(日)
会場:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(香川県丸亀市)
時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
料金:一般950円 大学生650円 高校生以下・丸亀市内に在住の65歳以上・各種障害者手帳をお持ちの方は無料
※常設展料金を含む

モーゼルワインの夕べ

担当キュレーターの案内で展覧会を鑑賞した後、脇田和が絵画の基礎を学んだドイツのワインを試飲する。モーゼルワイン生産者協会会長アドルフ・シュミット氏によるトークも。(軽食つき)

2009年6月5日(金)19:00から
会場:美術館3階展示室C、カフェレストMIMOCA
定員:40名
料金:一般3,000円 ミモカフレンド2,500円(観覧料含む)
申込方法:電話(0877-24-7755)にて要申込。4月12日(日)10:00から受け付け開始、定員に達し次第締め切る。

ファミリー・デイ

※毎週日曜日はファミリー・デイとして高校生以下は無料、高校生以下1名の観覧者に対して、同伴の方1名も無料になる

キュレーターズ・トーク

会期中の日曜日14:00から
・大人向けは第1、2、4、5日曜日
・子ども向けは第3日曜日
料金:無料
※展覧会チケットが必要
 
※イベントは都合により変更となる場合があります。事前に美術館までお問合せ下さい

(画像上:脇田和《おやすみさん》1997年 脇田美術館蔵、画像下:脇田和《雷鳥》1973年 脇田美術館蔵)

  • HOME
  • Art,Design
  • 豊かな色彩で愛する世界を描いた脇田和、80年にわたる画業の中で追い続けたものとは

Special Feature

Crossing??

CINRAメディア20周年を節目に考える、カルチャーシーンの「これまで」と「これから」。過去と未来の「交差点」、そしてカルチャーとソーシャルの「交差点」に立ち、これまでの20年を振り返りながら、未来をよりよくしていくために何ができるのか?

詳しくみる

JOB

これからの企業を彩る9つのバッヂ認証システム

グリーンカンパニー

グリーンカンパニーについて
グリーンカンパニーについて