目の前に存在する風景や人を鮮やかにとらえる気鋭の写真家・鷹野隆大による公開制作『記録と記憶とあと何か』が、5月23日から府中市美術館で行われる。
公開制作とは、常設の公開制作室に作家が通い、その場で作品を制作する試みのこと。同美術館ではこの公開制作を積極的に取り入れており、これまでには大巻伸嗣、O JUN、袴田京太朗らが取り組んでいる。
鷹野隆大は1963年生まれの写真家。90年代中頃から写真を発表しはじめ、2006年に『第31回木村伊兵衛写真賞』受賞。作品集『IN MY ROOM』『鷹野隆大1993-1996』を発行し、個展やグループ展を数多く開催している。
今回の公開制作では、美術館内に来場者が出入り自由となる暗室を制作。その場に立ち会うことが可能となっており、フィルムを印画紙にプリントするという貴重なプロセスに触れることができる。
さらに、公開制作に加え、ワークショップや対談なども開催。様々な切り口から写真の奥深さに迫ることができるだろう。
公開制作46 鷹野隆大
『記録と記憶とあと何か』
2009年5月23日(土)~7月20日(月・祝)
時間:10:00~17:00
休館日:月曜(7月20日を除く)
料金:無料
協力:早稲田大学芸術学校
公開制作スケジュール
時間:12:00~17:00
暗室作り
2009年5月23日(土)、24日(日)
プリント作業
2009年5月28日(木)、31日(日)、6月3日(水)、6日(土)、14日(日)、27日(土)、7月3日(金)
展示作業
2009年7月5日(日)、11日(土)
対談
2009年7月12日(日)14:00~
会場:府中市美術館 講座室
出演:
飯沢耕太郎(写真評論家・きのこ文学研究家)
鷹野隆大
料金:無料(予約不要)
2009年7月20日(月・祝)14:00~
会場:府中市美術館 講座室
出演:
藪野健(画家)
鷹野隆大
料金:無料(予約不要)
アーティストトーク
2009年7月19日(日)14:00~
会場:府中市美術館 講座室
出演:鷹野隆大
料金:無料(予約不要)
関連ワークショップ
『府中の街を撮影しよう』
鷹野隆大と府中の街を探索し、撮影します。2日目には、プリントした写真を持ち寄り、講評します。デジタルプリントの実演も行います(技術出力協力:有限会社アクティブアーツ 協賛:株式会社 エス・ワイ・シー)。
2009年6月20日(土)、28日(日)13:00~17:00
※2回連続
※6月20日(土)が雨天の場合は翌21日(日)に撮影会を順延
対象:高校生以上
定員:20名
参加費:無料(カメラ持参。交通費と現像・プリント代は自己負担)
応募方法:6月4日(木) まで(当日消印有効)に、往復はがきに住所・氏名・年齢・電話番号を記入し、府中市美術館「写真」係まで郵送。応募者多数の場合は抽選。
(画像上:シリーズ「毎日写真」より《’09/1/28》、画像下:シリーズ「毎日写真」より《’09/1/31》、copyright Ryudai Takano Courtesy of Yumiko Chiba Associates / Zeit-Foto Salon)