モノの造形の繊細さや集合よって生まれる存在感とは、冨井大裕個展『かみの仕事』

冨井大裕の個展『かみの仕事』が、吉祥寺のArt Center Ongoingで5月17日(日)まで開催されている。

冨井は1973年生まれのアーティスト。武蔵野美術大学大学院造形研究科彫刻コースを卒業後、東京を中心に多数の個展を開催。グループ展にも多く参加している。

彼の作品の多くは、ストローや画鋲、スポンジなどの私たちの身の回りにあるものが素材に用いられている。本来持っている目的を無視した形で放置されたそれらからは、新たな目的が浮かび上がる。そこにはモノの造形の繊細さや、集合することで生まれる存在感を感じることができるはずだ。

作品を通じることで、観る人に「ものに対する視点の変化」を与えることは意図したものではないと冨井は語っている。だが、彼の作品からは子供の何気ない言動に大人がハッとさせられた時のような、新鮮な感動が沸きあがってくる。

今回の展示では、紙を素材に用いた作品を多く展示する。紙に内在している未知なる世界観との出会いに思いをはせながら足を運ぼう。

冨井大裕
『かみの仕事』

2009年4月29日(水)~5月17日(日)
時間:12:00~21:00
会場:Art Center Ongoing(東京・吉祥寺)
定休日:月・火
料金:無料

『冨井大裕と富井大裕と冨井犬裕と冨丼大裕と冖一口田井大衣谷と藤田六郎の戦い』

2009年5月16日(土)19:00~

第1部
「冨井大裕と富井大裕と冨井犬裕と冨丼大裕」
第2部
「冨井大裕と冖一口田井大衣谷の戦い」

料金:1,000円(ワンドリンク付き)

(画像上:本展DMイメージ、画像中:「ball sheet ball」(2006年:アルミ板、スーパー、画像下:「crumple」(2008年:折り紙、糊))

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