行き場のない日本の闇の中で「愛」を描く奥秀太郎監督作『USB』、峯田、野田秀樹ら出演

舞台映像や自身の作・演出による演劇や自主制作映画などで、各国の映画祭でも高い評価を得ている奥秀太郎監督の最新映画『USB』が、6月6日(土)より 渋谷のシネマライズ ほかにて公開される。

舞台は、一見のどかに見えるが、原子力発電所の臨界事故が原因で不穏な空気管に覆われた茨城県筑波のとある小さな町。この町の実家に暮らす青年・祐一郎は、開業医だった亡き父の跡を継ぐために医学部を何年も受験するが、まったく身が入らない。常態化した倦怠感の中でギャンブルやドラッグの世界に深くのめり込み、絶望と焦燥に苛まれていく祐一郎。そんな中、極秘で行なわれている放射線科の臨床試験アルバイトを知り、彼はやがてひとつの決断を下すことになる。

主人公の祐一郎は、自身も映画監督として活動する渡辺一志、祐一郎の母親役は桃井かおりが演じる。さらに名バイプレーヤーである大杉漣や大森南朋、「NODA・MAP」主宰の野田秀樹 、銀杏BOYZの峯田和伸、毛皮族主宰の江本純子など、日本のカルチャーを牽引する面々が脇を固める。

冷酷な情報が錯綜する中で、眼に見えない不安に脅かされている現代日本の若者達。破滅と再生に向かう男女の姿をロマンティックな筆致で描き出した作品だ。

『USB』

2009年6月6日(土)より、シネマライズ ほか 全国順次ロードショー

監督・脚本:奥秀太郎

キャスト:
渡辺一志
桃井かおり
峯田和伸(銀杏BOYZ)
大森南朋
小野まりえ
大杉漣
野田秀樹
江本純子

配給:NEGA

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