70年代からアンダーグラウンドシーンで活躍してきた不定形ユニット「マヘル・シャラル・ハシュ・バズ」のアルバム『セ・ラ・デルニエール・シャンソン』が、7月24日にリリースされる。
マヘル・シャラル・ハシュ・バズは、マルチ奏者、陶芸家として活動する工藤冬里を中心とするユニット。工藤が書くスコアをもとに、止むことなく変化を続ける演奏陣による崩壊寸前のアンサンブルと、美しいメロディの対比が唯一無二の音楽を生み出しており、これまでにUK、アメリカ、オーストラリアなどで海外ツアーも行っている。
今作は、キャルビン・ジョンソンが主催するK Recordsからリリースされた『他の岬』に続いての第2弾リリース作となる。工藤が2005年から2007年までに作曲した200曲にも及ぶ楽曲を、2007年にツアーで訪れたパリ郊外にて、日本からの9名と現地のミュージシャンで録音。「ミュージアムに行って一枚一枚絵を見ていくような体験と重ねてもらいたい」というコンセプトのもと、均等に曲間を10秒ずつ保ちながら、11秒から3分というショートピースを多数収録した。
ロック的なざらついた印象が強かった前作から、柔らかで暖かい質感と動揺のように親しみやすいメロディが全編を彩る本作。アバンギャルドな構成でありながらポップさも感じる仕上がりとなっている。
なお、本作の日本盤には、K盤の2枚組みCD177曲に加え、同セッションからのアウトテイク集をボーナスディスクとして収録。200曲以上を収めたCD3枚組み仕様となっている。
また、『セ・ラ・デルニエール・シャンソン』のリリースツアーも8月20日からスタート。渋谷O-nest、名古屋K.Dハポン、京都UrBANGUILDの3会場で開催予定だ。