アーティスト4名による作品展『A House is not A Home』が、6月26日(金)より、東京・谷中のSCAI THE BATHHOUSEにて開催される。
本展で作品を展示するのは、安部典子、永山祐子、古武家賢太郎、齋木克裕。特定の「場所」における記憶、身体、魂の「ランドスケープ」、「空間」への投影と照応をテーマにした展覧会だ。
安部典子は、紙を一枚一枚慎重にカッターで切り抜き、重ね、単純ながら強い集中力を必要とする作業を経て作品を製作するアーティスト。氷河の流れや山脈を空から俯瞰したかのような造形的な美しさはもちろんのこと、精神的な緊張感を内包する孤高の存在感を感じさせる。
古武家賢太郎はロンドンで制作活動を続け、イマジネーション溢れる自由闊達なドローイングでその名を知られており、ジュンヤ・ワタナベ・コム・デ・ギャルソンとのコラボレーションや、高木正勝のアルバム『rehome』のアートワークなど手がけている。見るものを魅了する色鉛筆で描かれる豊かでユニークな世界観の広がりが特徴的だ。
建築家・永山祐子は、その考え方を具現化する実験装置としてアートピースを制作。今回展示される小立体作品「宝物標本箱―specimen of treasure」は、標本箱におさめたごく小さな9つの彫刻作品だ。
齋木克裕は自身のカメラのファインダーにとらえた風景を切り取り、それを平面、立体上に再構成することで、見たことのない光景を作り上げる。今回の展覧会では、コラージュ展開した写真作品、および写真を使用した小立体の彫刻を展示する。
個性溢れる4名のアーティストが展示する貴重な作品群。それぞれに持つ世界観や現実の捉え方を、本展を通じて感じてみたい。
『A House is not A Home』
2009年6月26日(金)~7月25日(土)
会場:SCAI THE BATHHOUSE
時間:12:00~19:00
出品作家:
安部典子
永山祐子
古武家賢太郎
齋木克裕
休廊日:日・月・祝日
(画像:Kentaro Kobuke Untitled 2009 Color pencil on wood 140 x 220 cm)