文京区関口に新ギャラリー「YUKA CONTEMPORARY」が開廊。記念すべき第1回目の展覧会となる足立喜一朗の新作個展『シャングリラ2』が、10月24日まで開催されている。
足立は2007年に東京と現代美術館で行われた『Space for your future』や、2008年にサンパウロ近代美術館で行われたグループ展など積極的に発表を続けてきた若手作家だ。
今回発表される“シャングリラ2”は、今年2月に横浜ZAIMで発表された展覧会『シャングリラ』の発展型となるインスタレーション。このシリーズには、植物を素材に使いながら空間を光で覆った美しい光景を生み出しながらも、観る者には同時に不調和を感じるという心の矛盾が存在する。足立は「私たちの求める理想郷はいったい何なのか」という疑問を、インスタレーションを通して投げかけているのだろう。
そして足立はそんな疑問を提示しながらも、それを観た者の心が満たされたという事実を誰も非難することができないとも語っており、観るものに自由な感じ方を提案している。なお、同展では鮮やかな色彩のうえに繊細に線描が描かれた『シャングリラ』を追いかけた新作平面作品も発表される。
足立喜一朗
『シャングリラ2』
2009年9月18日~10月24日
会場:YUKA CONTEMPORARY(東京・関口)
時間:11:00~19:00
休廊日:日、火曜
(画像すべて:©YUKA CONTEMPORARY、画像下:Aqua pura 2009 72.7 cm x 60.6 cm 木パネルにアクリル絵具、水性インク、色鉛筆)