違法飲食店と麻薬の街というイメージがあった黄金町を再生する『黄金町バザール2009』が27日まで開催

横浜市中区黄金町を中心としたアートイベント『黄金町バザール2009』が、9月27日（日）まで開催されている。

本イベントは、かつて違法飲食店と麻薬の街というイメージがあった黄金町を再生するプロジェクト。昨年に引き続き行われ、土日祝日を中心に、観客が参加可能なイベントが充実しているのが特徴だ。

9月19日（土）には、アーティスト・デザイナー・パタンナーの伊東純子の制作アトリエ「un:ten（アンテン）」にてトークショーが開催される他、22日（火・祝）には、黄金町エリアで活動するアーティストのアトリエや展示をゲストと一緒に巡る「アートでまちあるき」が行われる。

また、国内外の実力派アーティストたちが、順番に黄金町に滞在し、街の特長を活かした多彩な展示を行う。シンガポールの作家ドナ・オンは、元特殊飲食店をスタジオにし、幼少時代の記憶をテーマにインスタレーションを展開。狭い家屋の中という濃密な空間と一体となった見応えのある作品を創り上げた。フランスの作家、ジェローム・ジョワの作品は、世界中に仕掛けられたウェブカメラが捉える映像と、新しく黄金町に設置したマイクロフォンで拾われる街の音を、偶発的に組み合わせるサウンドインスタレーション。

昨年に引き続き、本年度も横浜美術館との協力で若手アーティストに滞在制作と発表の機会を提供する『横浜美術館 with バザール』を行っている。この企画に参加しているアーティストの志村信裕の映像作品「赤い靴」は、遊び心にあふれた映像作品だ。

じっくり観るのも良し、楽しく飲み歩きながら雰囲気を味わうも良し。街じゅうがアートに包まれる開催期間を、存分に楽しみたいところだ。

（画像上：志村信裕「赤い靴」、画像中：ドナ・オン「Lost & Found 」）

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