オタクやホスト、デザイナーなど特異な経歴を持つ小説家・海猫沢めろんによる自伝的青春小説『全滅脳フューチャー!!!』が、太田出版から刊行された。
海猫沢は自らがシナリオを手掛けたゲームソフトのノベライズ版小説『左巻キ式ラストリゾート』でデビュー。2006年には中原昌也らとの共著『嫌オタク流』を刊行している。
『全滅脳フューチャー!!!』は、地方都市「H市」で暮らしていた工場作業員時代の海猫沢が、「なんとなく」トラックで職人をひき殺そうとしたことが理由でクビになったというとんでもないエピソードから、ホストクラブで働くことになった経緯まで、これまでの半生が赤裸々に綴られた作品。雑誌『本人』に掲載された6話に加え、7話と最終話が加筆されている。
彼が出会う人物たちとの出会いによって変わっていくその様は、痛快で異色かつ強烈な自伝といえるだろう。書店ではアート集団「Chim↑Pom」が手がけたインパクト大の表紙が目印だ。