ロンドンを拠点とする現代アーティスト、ジュリアン・オピーの個展が、11月14日まで東京・谷中のSCAI THE BATHHOUSEにて開催されている。
ジュリアン・オピーは、人物のポートレイトを描き始めた1997年頃以降、数多くのポートレイトを手掛けてきたアーティスト。対象の特徴を簡潔に整理し、感情も取り去ったニュートラルな顔を描きながら、人物のリアルな存在感を感じさせるポートレイトのシリーズは多くの人々の共感を呼び、今では代表作のシリーズとして知られている。
一方、彼の作品は顔の造作だけではなく、ポーズや動作を描いた「People＝人々」というシリーズのダイナミックな創造性への注目度も高い。また浮世絵画家に影響を受けた風景画の制作や、自ら収集する17～18世紀のイギリス・オランダの肖像を元に描かれた背景のある新しい展開のポートレイトも描くようになった。
本展では、新作ポートレイトを中心に、オピー自身が「サロン風」と称するようにクラシックでプライベートな雰囲気の空間構成の中で作品が展示される。さらに、ポートレイト以外には、歩く女性の姿のペインティングとアニメーションの新作を展示する。
『ジュリアン・オピー 個展』
2009年10月16日（金）～11月14日（土）
会場：SCAI THE BATHHOUSE
時間：12:00～19:00
休廊日：日・月・祝日
（画像上：Antonia with yellow shawl. 2008年 Inkjet on canvas with ebonised pear wood frame 120 x 83.9 cm、画像下：Tina walking. 4 2009年 Vinyl on wooden stretcher 222 x 110.1 cm）
