映画・美術の領域から注目を浴びている2人のアーティスト、クリス・チョン・チャン・フイ(マレーシア)と森永泰弘(日本)が、黒澤明監督作品『天国と地獄』(1963年公開)へのオマージュ『HEAVENHELL』を黄金町で制作、発表する。このイベントは黄金町と『ヨコハマ国際映像祭2009』による共同企画として行われるもの。
『天国と地獄』は、大邸宅で暮らす会社役員が、息子の誘拐未遂事件をきっかけに身代金を要求される顛末を描いたサスペンス映画の名作だ。本作で、「地獄」として想定されていたのが横浜・黄金町。当時はセットで撮影されたという「地獄」のシーンを、現在の黄金町の街並みに重ね合わせ、過去と現在のイメージを同時に表現する映像を作り出す。上映は、元特殊飲食店内にて行われる予定だ。
クリス・チョン・チャン・フイと森永泰弘は、共作による長編映画『KARAOKE』がカンヌ国際映画祭の監督週間に選出されるなど、世界的な注目を集める実力派のアーティスト。今回の作品も、視覚・聴覚的要素を通して街の記憶に迫る、かつてない試みとして注目される。
また上映期間中には、黄金町にてさまざまなイベントや作品展示が開催。「秋の黄金町」はますます盛りだくさんとなる予定だ。
『HEAVENHELL』
2009年10月31日(土)~11月29日(日) 会期中無休 11:00~18:00
会場:1の1スタジオ(横浜・黄金町)
制作:クリス・チョン・チャン・フイ+森永泰弘
料金:無料
『秋の黄金町もスイッチオン』
2009年10月31日(土)~11月29日(日)
会場:バザール・コミュニティ/1の1スタジオ
時間:11:00~18:00
料金:無料
※会期中無休
(画像:Photo:Danny Lim - from Karaoke feature film)