気鋭の若手写真家・高木こずえの写真集『MID』と『GROUND』の2冊が、赤々舎から刊行された。
1985年生まれの高木こずえは、2006年にキヤノン写真新世紀グランプリとEPSON Color Imaging Contest準グランプリを受賞し、早くからその才能に注目されてきた写真家。本作は、ストレート写真のシリーズ『MID』とコラージュ作品『GROUND』の2冊で、初の写真集となる。
『MID』は、全てを含みながら同時に空白とも捉えることのできる生と死の「間」に、風景や動物や人が写し出され、無数の生と死の鋭さや別の時空につながっていく感覚をストレートに表現した1冊。
対する『GROUND』は、オリジナルの一対の作品からディテールを取り出して組み合わせたフォトコラージュを収めた作品。解体され抽出され変容していくエネルギーを感じさせながら、命が生まれては土に還るという流れを表したものとなっている。
高木こずえの核である表現の豊かな振幅を体現するものとして更なる注目を集めそうだ。