同誌は、見開き2ページをひとつのフォーマットとして、アート、音楽、演劇、映画など幅広く展開する批評誌『REVIEW HOUSE』の第3号が、12月25日に刊行される。
約1年2ヶ月ぶりとなる最新号は、3つの特集で構成されており、特集「「批評」としてのゲーム実況動画」では、書籍『アーキテクチャの生態系』の著者である濱野智史、表象文化論の石岡良治、ゲーム評論の井上明人を招いた70000字座談会を収録。近年のゲームおよびゲーム批評の動向を、ニコニコ動画に大量にアップされている実況中継動画をも視野に入れながら考察する。
「「ノる」を分類・記述する」と題した2つめの特集では、音楽評論家の冨田明宏、DJのテクノウチ、インターネットレーベル主宰のtomadらと共に、急速に進化する近年のクラブカルチャーの動向をふまえながら、多元化する「ノる」のあり方を見つめる。
3つめの特集「エモーション:イメージー神経ー発酵」では、海外の美術批評で近年話題の「エモーション」という問題を、奈良美智、マイクロポップ、またはマンガやアニメなど日本で進化した文化に関する国内の議論と接続させながら掘り下げている。ドミニク・チェンによるテキストや展覧会『エモーショナル・ドローイング』企画者の保坂健二朗、国立西洋美術館研究員の新藤淳、表象文化論の門林岳史による座談会が収録される。
なお、表紙のアートワークは、ネットで収集したサブカルチャーの画像によって作品を生み出すアーティスト、梅沢和木によるもの。今号から書店での取り扱いに加え、amazonでも購入が可能となっている。