採取した「土」でキャンバス上に再構築される風景、南条嘉毅展『際景』

土を使ったにユニークな方法で絵画を制作する作家・南条嘉毅の個展『「際景」~伊勢詣1~』が、1月23日まで東京・学芸大学のYUKARI ART CONTEMPORARYで開催されている。

南条の作品に素材として用いられるのは、対象となるその場所から自らが搾取した「土」。彼が実際に足を運び、客観的に分析しながら選ばれた風景は、キャンバス上に再構築されることで、単なる風景画ではなくまるで風景の標本のようにも見ることができるだろう。

同展では、南条にとって新シリーズとなる「伊勢詣」を展示。日本橋から東海道の中心となる宿場町、袋井までの景色を切り取った新作約10点が展示される。大胆に、時にアンバランスに感じるほど要素を削られた作品から、南条の世界を感じ取ってみよう。

『南条嘉毅展「際景」~伊勢詣1~』

2009年12月12日(土)~2010年1月23日(土)
会場:YUKARI ART CONTEMPORARY(東京・学芸大学)
時間:木・金・土 11:00~19:00(最終日は17:00まで、水曜は事前予約制)
休廊日:日・月・火曜
料金:無料

(画像:タイトル:「鶴見川」/ 'Tsurumi River' 制作年:2009 素材:土、アクリル絵具、綿布、パネル、他/ soil, acrylic, cotton, panel, etc. サイズ:72.8×103cm courtesy of YUKARI ART CONTEMPORARY)

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