フランスの映画運動「ヌーヴェルヴァーグ」の映画監督、ジャック・ロジエの特集上映『ジャック・ロジエのヴァカンス』が、1月23日より渋谷・ユーロスペースにて開催される。
同イベントは、ゴダールやロメールとほぼ同世代ながら、制作した映画は十数本という寡作な映画作家であるジャック・ロジエの長編・短編6作品を一挙に上映するもの。ロジエの作品が日本で紹介された機会は、映画祭などでも数えるほどしかなく、ゴダールやトリュフォーらによる称賛だけが伝説化した「謎の作家」だった。
代表作『アデュー・フィリピーヌ』は、アルジェリア戦争が泥沼化していた1960年を舞台に、兵役前の青年と2人の女の子が過ごすひと夏のバカンスを描いた作品。トリュフォーをして「これを描くためにヌーヴェルヴァーグは存在しなければならなかった」と言わしめた可愛らしい一編だ。その他、いずれ劣らぬキラキラと輝き続ける傑作群が上映される。
「映画は人生そのもの」と語るジャック・ロジエによる、「永遠の青春映画」の数々。この世に若者が存在し続ける限り、いくら時を経ても色褪せない名作たちを、この機会にぜひ堪能しておきたい。
『ジャック・ロジエのヴァカンス』
2010年1月23日(土)よりユーロスペースにてロードショー
長編上映作品:
『アデュー・フィリピーヌ』
『オルエットの方へ』
『メーヌ・オセアン』
短編上映作品
『ブルー・ジーンズ』
『バルドー/ゴダール』
『パパラッツィ』
料金:
長編3作 当日一般1,700円 大学・専門学校生1,400円 会員・シニア1,200円 高校生800円 中学生以下500円
短編(3作一挙上映) 一般1,200円(長編3作品半券・前売券提示で1,000円)
(画像上から:『オルエットの方へ』© A17、『アデュー・フィリピーヌ』© A17、『メーヌ・オセアン』© A17、『バルドー/ゴダール』© A17)