2月6日から水戸芸術館現代美術ギャラリーにて『リフレクション―映像が見せる“もうひとつの世界”』展が開催される。
ビデオカメラやコンピューターが日常のツールとなり、映像が多くの人々にとって身近なメディアとなった現代。同展では現代の映像環境を反映する2000年以降の作品の中から、映像(リフレクション)を通すことで、普段は気づきにくい、もしくは隠された「もうひとつの世界」を反映する映像作品を紹介する。出品作品は、国内外の新進気鋭作家から著名作家まで7名と2組による、日本の美術館では未発表作が中心となる。
タイトルの「もうひとつの世界」とは、マスメディアとは異なるオルタナティブな視点からとらえた都市や社会の一面や、人の心や脳など内面でのみ像を結ぶイメージや世界観などを表している。それらは、マティアス・ヴェルムカとミーシャ・ラインカウフによるベルリンの地下鉄システムを綿密に調べあげて繰り広げた大胆なパフォーマンスの記録映像や、音と連動して明滅する特殊なメガネを通して、見る人の脳内に恍惚的な映像体験を呼び起こす宇川直宏のインスタレーションなどで具現化されるという。
また、さわひらきとテニスコーツによるライブパフォーマンス、ターナー賞受賞者として知られるジェレミー・デラーや宇川直宏らを講師に招いたレクチャー、Chim↑Pomによる上映会なども開催される。
『リフレクション―映像が見せる“もうひとつの世界”』
2010年2月6日(土)~5月9日(日)
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー
時間:9:30~18:00(入場は17:30まで)
出展作家:
宇川直宏
さわひらき
ジェレミー・デラー
Chim↑Pom
藤井光
マティアス・ヴェルムカ&ミーシャ・ラインカウフ
八幡亜樹
ライアン・トゥリカーティン
ローラン・モンタロン
休館日:月曜日(ただし3月22日、5月3日(月・祝)は開館、翌3月23日(火)休館)
料金:
一般800円 前売・団体(20名以上)600円
中学生以下、65歳以上・障害者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名は無料
※1年間有効フリーパス
→ ハイティーンパス「H.T.P.」1,000円/対象15歳以上20歳未満
「おとなのパス」2,500円/対象20歳以上
オープニング・イベント
『さわひらき×テニスコーツ』
2010年2月6日(土)14:30~15:30
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー第1室
出演:テニスコーツ(音楽家)
※料金は展覧会入場料に含まれます。
※予約不要
2dayレクチャー
『アートと映像―公共性をめぐって』
2010年4月10日(土)、4月11日(日)
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー内ワークショップ室
時間:各日13:30~17:40
講師(10日):
宇川直宏(美術家・自称「メディア・レイピスト」・VJ・DJ等)、
佐藤零郎・張領太(NDS[中崎町ドキュメンタリースペース]メンバー)、
森達也(映画監督・ドキュメンタリー作家)
モデレーター(10日):佐藤博昭(教員ビデオ作家・東京ビデオフェスティバル審査委員)
講師(11日):
坂口恭平(建築探検家)
藤井光(美術家・映像ディレクター)
ジェレミー・デラー(美術家)
モデレーター(11日):毛利嘉孝(社会学者・東京藝術大学准教授)
定員:各日80名(先着順・予約不要)
※料金は展覧会入場料に含まれます。
『Chim↑Pomによる上映会+トーク』
2010年5月5日(水・祝)14:00~16:00
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー内ワークショップ室
定員:80名(先着順・予約不要)
※料金は展覧会入場料に含まれます。
高校生ウィーク連動ワークショップ
『放送部!』
活動期間: 2010年3月まで活動中
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー内ワークショップ室など
顧問:
五嶋英門(美術家)
竹久侑(当館学芸員)
講師:
山崎一希(茨城放送ディレクター)
藤井光(美術家・映像ディレクター)
佐藤博昭(教員ビデオ作家・東京ビデオフェスティバル審査委員)
『キュレーター・トーク』
2010年3月20日(土)14:00~15:00
※料金は展覧会入場料に含まれます。
(画像上:ジェレミー・デラー 《A Social Parade》2004 『マニフェスタ5』(ドノスティア−サン・セバスチャン)より ドキュメント映像からの静止画 Courtesy: The Modern Institute/Toby Webster Ltd., Glasgow、画像中:宇川直宏《Dr.Toilet's Rapt-up Clinic》2006 キングスアーティストランイニシアティブ(メルボルン)での展示風景 写真提供:国際交流基金 撮影:Christian Capurro Courtesy:山本現代、画像下:Chim↑Pom 《ばくはつ》2007 「サンキューセレブプロジェクト アイムボカン」より 映像からの静止画 Courtesy:無人島プロダクション)