日本で行われているイルカ漁の実態を描くドキュメンタリー映画『ザ・コーヴ』が、今年初夏に全国公開されることがわかった。
『ザ・コーヴ』の撮影隊は立ち入りを禁止される厳重体制の中にカメラを持ち込み、イルカ漁の撮影を隠し撮りで試みる。クジラの町として知られる和歌山県の太地町では、毎年9月になるとイルカ漁が行われており、カメラには真っ赤に染まる海ともがき苦しむ大量のイルカたちの姿が映し出された。
物語で重要な人物となるのは、1960年代に放送されたアメリカのテレビドラマ『わんぱくフリッパー』の調教師として活躍したリック・オバリー。彼はイルカが巨大なビジネスになってしまったことを悔やみ、自らへの自戒を込めてイルカを守るための活動を行っていた。彼と行動を共にするメンバーたちは、イルカ漁だけでなく、イルカの水銀問題やイルカ肉偽装などの問題を次々と定義していく。
日本国内では『東京国際映画祭』で1晩だけ上映され、高い評価を得ている同作品。アカデミー賞ドキュメンタリー長編賞にもノミネートされるなど、今後の注目を集めることは間違いないだろう。
『ザ・コーヴ』
2010年初夏、全国ロードショー予定
監督:ルイ・シホヨス
出演:
ルイ・シホヨス
リック・オバリー
ほか
配給:アンプラグド
(画像:©OCEANIC PRESERVATION SOCIETY. ALL RIGHTS RESERVED. )