コンテンポラリーダンスの枠組みを超え、最先端の身体表現を突き進む大橋可也&ダンサーズの新作公演『春の祭典』が、5月14日より東京・三軒茶屋のシアタートラムで上演される。
大橋可也&ダンサーズは、現代における身体の在り方を問う作品を提示し続けるダンスカンパニー。彼らの作品は暗黒舞踏の振付方法を基に日常の行動様式に取材したもので、演劇的な要素もあり、日々の生活に違和感を持つ人たちに向けられたものだ。
今回の公演では、世界恐慌、世界戦争へ向かった前世紀の10年代を象徴するストラヴィンスキーの名作『春の祭典』の音楽を背景に、現代の日本社会を生きる者たちの身体の行く末を描き出す。批評家・佐々木敦の提唱する「テン年代」に対して、彼らの想像する新たな10年代のイメージでもあるという。
また、振付家の大橋可也が3年ぶりに自身の作品に出演。ハードコアパンクバンド「GAUZE」のドラマーHIKOをダンサーとして迎えている。
格差社会への積極的なアプローチを続ける彼らは、コンテンポラリーダンスの公演としては異例の、10代1000円、20代2000円という料金設定を導入。将来に対する漠然とした不安を抱える若者たちこそ、ぜひ今回の『春の祭典』と対峙してほしいという、彼らのメッセージが込められている。
大橋可也&ダンサーズ新作公演
『春の祭典』
2010年5月14日(金)19:30
2010年5月15日(土)15:00 / 19:30
2010年5月16日(日)15:00
※開場は開演の30分前
会場:シアタートラム(東京・三軒茶屋)
出演:
大橋可也
垣内友香里
皆木正純
前田尚子
多田汐里
山田歩
唐鎌将仁
平川恵里彩
エフテル・プリュン
HIKO(from GAUZE)
料金:
10代(9歳以下含む)1,000円 20代2,000円 30代3,000円 40代4,000円 50代以上5,000円
※当日料金はそれぞれ500円増
ポストパフォーマンストーク
2010年5月16日(日)17:30~
会場:シアタートラムロビー
出演:
佐々木敦(批評家)
森山直人(演劇批評)
大橋可也
※ご観覧される方は、「春の祭典」チケットの半券をお持ちください
(画像上:『春の祭典』フライヤー、以下画像:『深淵の明晰』(2009年) photo: GO)