23回目を迎える『三島由紀夫賞』の選考会が本日5月18日に行われ、三島由紀夫賞を東浩紀『クォンタム・ファミリーズ』(新潮社)が受賞したことがわかった。
『クォンタム・ファミリーズ』は、壊れた家族の絆を取り戻すため、並行世界を遡る量子家族の物語。2035年から届いたメールがすべての始まりとなり、高度情報化社会、アリゾナの砂漠、量子脳計算機科学、35歳問題、幼い娘、ショッピングモール、そして世界の終わりといったテーマを、包含した壮大な作品となっている。
今年の選考委員は 小川洋子、川上弘美、辻原登、平野啓一郎、町田康が務めた。贈呈式は6月25日に虎ノ門のホテルオークラで行われる。
なお、同日に発表された山本周五郎賞は、貫井徳郎『後悔と真実の色』(幻冬舎)と道尾秀介『光媒の花』(集英社)が受賞している。
(画像:東浩紀『クォンタム・ファミリーズ』)