1997年に発売された横井軍平の著書『横井軍平ゲーム館』(アスキー)が、改訂復刻版『横井軍平ゲーム館 Returns ゲームボーイを生んだ発想力』として6月25日にフィルムアート社から刊行される。
横井軍平は、任天堂の元製造本部開発第一部部長として『ファミリーコンピュータ』『ゲームボーイ』『バーチャルボーイ』など様々な人気商品の開発に携わり、宮本茂と並んで任天堂の根底を築きあげた人物。『横井軍平ゲーム館』は、独自の商品開発の姿勢や哲学でゲーム界の重要人物として知られる横井の長時間インタビューをまとめた書籍。アスキー版は、現在入手が困難となっており、プレミア本となっていた。
改訂復刻版では、編集部による注釈の追加や、年表のリニューアル、撮りおろしの図版の挿入などが行われており、横井軍平の仕事を現代において読み解くための要素が追加されている。また、インタビュアーの牧野武文による序文と、これまでにゲームに関するコラムを多数発表しているコラムニスト・ブルボン小林による解説も加えられた。
さらに、帯にはピエール瀧が「読めばよむほど一機増えます!」と気合の入った推薦コメントを提供。任天堂のゲーム機を髣髴とさせる装丁は東京ピストルが手がけている。
「枯れた技術の水平思考」で知られる、伝説のゲームの開発者として名高い横井軍平の創作アイデアを、メディアの変貌期である今だからこそ振り返ってほしい。