日本の自然観を改めて見つめ直す『ネイチャー・センス展:吉岡徳仁、篠田太郎、栗林 隆』が、東京・六本木の森美術館で7月24日から開催される。
『万葉集』や『源氏物語』の時代から日本文化の一部であり、美術や工芸、建築においてもその存在は頻繁かつ多様に作品へ取り込まれてきた「自然」。本展では、国際的に活躍するクリエイターの吉岡徳仁、アーティストの篠田太郎、栗林隆の3名を迎え、自然現象や自然環境に対する原初的な知覚力を喚起する新作インスタレーションを紹介。空間を大胆に使ったインスタレーションでは、鑑賞者が作品を体感し、自然を感覚的に知覚(ネイチャー・センス)してきた日本人の伝統的な感性を再考する。
地球環境問題へのグローバルな対応が求められる現代において、「自然」の関係性を現代アートやデザインを通して考えることは、美術における日本や東アジアの文化的固有性の再考にもつながり、「日本を再定義する」ためのひとつの視点も提示してくれるかもしれない。
『ネイチャー・センス展:吉岡徳仁、篠田太郎、栗林 隆』
2010年7月24日(土)~11月7日(日)
会場:森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
時間:10:00~22:00、火曜10:00~17:00(ただし11月2日は22:00まで、いずれも入館は閉館時間の30分前まで)
休館日:会期中無休
入館料:一般1,500円 学生(高校・大学生)1,000円 子供(4歳~中学生)500円
(画像上:栗林 隆 《沼地》2008 ミクスト・メディア 349×569×415cm 制作風景:十和田市現代美術館、2008年 Photo: Nakajima Kazumi、画像中:吉岡徳仁 《スノー》 2010(1997~)、画像下:篠田太郎 《残響》 2010 ヴィデオ(11分))