中国で映画製作を禁じられたロウ・イエ監督が描く、普遍的な愛の物語

ロウ・イエ監督の最新作『スプリング・フィーバー』が、11月6日から東京・渋谷シネマライズほか全国で順次公開される。

2006年の作品『天安門、恋人たち』で、中国でタブーとされている天安門事件を描いたことから、中国当局から5年間の映画製作禁止処分を受けたロウ・イエ監督。その処分を無視し、中国国内でゲリラ的に撮影された『スプリング・フィーバー』は、2009年度のカンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞し、世界から高い評価を受けた。

物語の舞台は現代の南京。夫であるワンの浮気を疑う女性教師リンは、調査を探偵に依頼し、相手がジャンという青年であることを突き止める。調査結果を受けて夫婦関係は破綻。男2人の関係も冷え込んでしまうが、その一方で探偵とジャンは惹かれあっていく。そしてジャンと探偵、そして探偵の恋人ジンによる3人の奇妙な旅が幕を開ける。

監督は作品について「この映画は純粋なラブストーリーです。日常に生活する人と人の間に起きる心の衝動を描きました」とコメント。「春の嵐(スプリング・フィーバー)」に掻き乱された男女5人の狂おしい欲望と絶望、そして複雑に絡みあう想いと衝動から、普遍的な愛の物語が浮かび上がる。

『スプリング・フィーバー』

2010年11月6日渋谷シネマライズほか全国順次公開
監督:ロウ・イエ
脚本:メイ・フォン
出演:
チン・ハオ
チェン・スーチョン
タン・ジュオ
ウー・ウェイ
ジャン・ジャーチー
配給:アップリンク

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