写真集の可能性を追求した写真家・鈴木清に学ぶ「手の思考」プロセス

写真集というメディアの可能性をユニークな手法で探究しつづけた写真家・鈴木清の展覧会『鈴木清写真展 百の階梯、千の来歴』が、10月29日から東京国立近代美術館で開催される。

炭鉱や同時代の社会、旅の時間や文学作品などをモチーフに、目の前の現実や夢が自在に交錯する重層的な作品世界をもつ写真家・鈴木清。彼の写真集は、まさに繰り返し読み込まれるべき「書物」としての奥行きを獲得し、その仕事は近年世界的に注目されている。

同展では、鈴木の写真家活動の重要な柱となった自費出版による写真集からの作品を展示するほか、展示のためのスケッチ、1冊の写真集の構成を練るために、コピーや校正刷りを素材にカッターや糊をつかって作られたダミー写真集など、鈴木独特の手作業を通じた創作のプロセスを紹介。作品世界の全体像を探り、鈴木清の写真家活動の重要な部分を占める「手の思考」のプロセスを伝える。


『鈴木清写真展 百の階梯、千の来歴』

2010年10月29日(金)~12月19日(日)
会場:東京都 竹橋 東京国立近代美術館 ギャラリー4(2F)
時間:10:00~17:00(金曜日は10:00~20:00)※入館は閉館30分前まで
休館日:月曜日
料金:一般420円 大学生130円

(画像上から:鈴木清〈夢の走り〉より 1983年、鈴木清〈流れの歌〉より 1971年、鈴木清〈天幕の街〉より 1982年頃)、鈴木清〈デュラスの領土〉より 1997年)

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