土田世紀の演歌漫画『俺節』が太田出版から復刻、最終巻には描き下ろし自伝も

2010.10.28 Thu

漫画家・土田世紀の『俺節』が、『定本俺節』として太田出版から復刻される。10月30日に『定本俺節上』が刊行され、その後来年1月までに上・中・下巻の全3巻が発売予定だ。

『俺節』は、1990年代初頭に小学館『ビッグコミックスピリッツ』で連載された作品。東北から上京した気弱でアガリ症の主人公・海鹿耕治が、演歌歌手を目指す姿を描いており、バブル絶頂期だった連載当時に、世間一般とは異なる生き方を選んだマイノリティーの姿に焦点を当てた先駆的な内容で話題を集めた。作中に実在の歌手や歌が多用されている点や、タイトルロゴを北島三郎が手掛けたことでも知られている。

新井英樹、日本橋ヨヲコからのコメントが帯に記された『定本俺節上』には、第1話から第35話、著者のメールインタビュー、直筆メッセージを収録。来年1月中旬に発売予定の『定本俺節下』には新作となる描き下ろし自伝漫画も収録されるので、まだ『俺節』を未読の方はもちろん、既に『俺節』を熟読したファンも是非チェックしてみよう。