野間文化財団が主催する文学賞『第63回野間文芸賞』『第32回野間文芸新人賞』『第48回野間児童文芸賞』がそれぞれ発表された。
中堅以上の作家の小説・評論作品を対象にした『第63回野間文芸賞』は、現代における故郷喪失を描いた村田喜代子の連作短篇集『故郷のわが家』(新潮社)が受賞。副賞として300万円が授与される。
『第32回野間文芸新人賞』は、円城塔の『烏有此譚(うゆうしたん)』(講談社)、柴崎友香の『寝ても覚めても』(河出書房新社)が受賞。文芸誌連載作品だけでなく、単行本も対象に新人作家の作品から選ばれる同賞の受賞者には、それぞれ副賞として100万円が授与される。
児童向けの文学やノンフィクションを対象とした『第48回野間児童文芸賞』は、市川宣子の『きのうの夜、おとうさんがおそく帰った、そのわけは……』(ひさかたチャイルド)が受賞。副賞として200万円が授与される。
いずれも贈呈式は12月17日に東京・内幸町の帝国ホテルで行われる。