C・シャブロルの最晩年期作が日本公開、実際の情痴犯罪から生まれたサスペンス映画

昨年9月に逝去した映画監督クロード・シャブロルによる最晩年期の作品『引き裂かれた女』が、今春に東京・渋谷シアター・イメージフォーラムで公開される。

シャブロルは、ジャン=リュック・ゴダールやフランソワ・トリュフォー、エリック・ロメール、ジャック・リヴェットと共に、フランスのヌーヴェル・ヴァーグを代表する作家として活躍。54本もの長篇作品を遺しているが、日本未公開の作品も数多く存在している。

『引き裂かれた女』は、20世紀初頭のアメリカで実際に起きた「スタンフォード・ホワイト殺害事件」をもとに制作されており、性格や年齢の異なる2人の男に愛されたヒロインが、歪んだ恋愛関係に溺れ自分を見失っていく様をスリリングに描いたサスペンスラブストーリーだ。なお、同事件はこれまでに、ミロシュ・フォアマンの監督作『ラグタイム』、リチャード・フライシャー監督の『夢去りぬ』で映画化されている。

主演のガブリエル役には、フランソワ・オゾン監督作品で脚光を浴び、フランス映画界で若手実力派として注目を集めるリュディヴィーヌ・サニエ。ヒロインにからむ2人の男をブノワ・マジメルと、シャブロルの信頼も厚いベテラン俳優のフランソワ・ベルレアンがそれぞれエキセントリックに演じている。

『引き裂かれた女』

2011年春、渋谷シアター・イメージフォーラムにて公開後、全国順次公開
監督:クロード・シャブロル
出演:
リュディヴィーヌ・サニエ
ブノワ・マジメル
フランソワ・ベルレアン
マチルダ・メイ
キャロリーヌ・シオル
マリー・ビュネル
ヴァレリア・カヴァッリ
エチエンヌ・シコ
トマ・シャブロル
ジャン=マリー・ヴァンラン
配給:紀伊國屋書店、マーメイドフィルム

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