20世紀を代表する世界のグラフィックデザイナーたちの、文字をめぐるポスターデザインを一覧できる展覧会『20世紀のポスター「タイポグラフィ」−デザインのちから・文字のちから』が、東京・白金台の東京都庭園美術館で1月29日から開催される。
商品の宣伝、映画や演劇の告知、そして社会にメッセージを発信するため、ポスターは目覚ましい発達を遂げてきたが、その端緒は15世紀のグーテンベルクによる活版印刷術の発明に始まる。金属活字から写真植字へ、そしてデスクトップパブリッシング(DTP)へと3世代に渡る技術革新が起こる中、美しい文字の表現とその技法が「タイポグラフィ」と呼ばれるようになった。
同展では、竹尾ポスターコレクションの中から、特にタイポグラフィを中心に扱った20世紀のアメリカ、ドイツ、スイス、イタリアなどのポスターを厳選。さらに優れたタイポグラフィ表現をもつ戦後日本のポスター作品と合わせ、マックス・フーバー、アラン・フレッチャー、亀倉雄策、原弘、杉浦康平らの作品、約110点を展示する。ヨーロッパの前衛芸術運動などの影響を大きく受けた20世紀前半のポスター作品やアメリカで発展したモダンデザイン、その後のポストモダンを意識したデザイン、DTPの技術革新による電子時代のタイポグラフィなど、時代を追った4部構成となっている。
激動の世紀を生きる人々へ様々な言葉を投げかけ、時代をつくり出してきた文字のデザインは、国や地域ごとにどのように異なるのか。次世代の情報メディアと社会のつながりを展望する上でも、20世紀のタイポグラフィ表現は貴重な指標となるだろう。
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『20世紀のポスター「タイポグラフィ」−デザインのちから・文字のちから』
2011年1月29日(土)~3月27日(日)
会場:東京都 白金台 東京都庭園美術館
時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
主な出品作家:
アドルフ・ムーロン・カッサンドル
エル・リシツキー
マックス・ビル
マックス・フーバー
ジョヴァンニ・ピントーリ
エミル・ルーダーヨゼフ・ミューラー=ブロックマン
アルミン・ホフマン
ハーブ・ルバリン
ウェス・ウィルソン
ヴォルフガング・ヴァインガルト
アラン・フレッチャー
エイプリル・グレイマン
ブルーノ・モングッツィ
山城隆一
亀倉雄策
原弘
田中一光
粟津潔
植松国臣
横尾忠則
杉浦康平
ほか
休館日:第2、第4水曜日(2月9日、2月23日、3月9日、3月23日)
料金:一般1,000円 大学生800円 小中高校生・65歳以上500円
※ドレスコード割引
文字のデザイン=タイポグラフィに注目した本展にちなみ、漢字がプリントされた服装でご来館されたお客様は100円割引いたします。(他割引との併用はできません。)
『トークショー「タイポグラフィと私」(仮称)』
2011年2月19日(土)
会場:東京都 白金台 国立科学博物館附属自然教育園
時間:14:00~15:30(開場13:30)
講師:佐藤晃一(多摩美術大学教授)、中島祥文(多摩美術大学教授)
司会:澤田泰廣(多摩美術大学教授)
定員:80名
申込締切:メール申込、2月4日(金)まで
料金:無料
『ギャラリートーク』
2011年2月10日(木)、2月24日(木)、3月10日(木)、3月24日(木)
会場:東京都 白金台 東京都庭園美術館展示室内
時間:各日15:30~
料金:無料
(画像上:エル・リシツキー 《「ソヴィエト連邦」展》1929年、画像中:亀倉雄策 《ニコンSP》1957年(1990年再製作) 財団法人DNP文化振興財団蔵 ©Yusaku Kamekura、画像下:原弘 《日本タイポグラフィ展》1959年 特種東海製紙株式会社蔵 ©Hiromu Hara)