第144回芥川賞、直木賞の選考会が本日1月17日、東京・築地の新喜楽で実施され、それぞれの受賞作が決定した。
芥川賞は、デビュー作で2010年の『第20回Bunkamuraドゥマゴ文学賞』を受賞するなど注目を集めてきた朝吹真理子の『きことわ』(新潮9月号)と、これまでにも『どうで死ぬ身の一踊り』『小銭をかぞえる』で芥川賞候補にノミネートされてきた西村賢太の『苦役列車』(新潮12月号)の2作品が選ばれた。
直木賞には、出版社勤務、フリー編集者を経て2004年に小説家デビューを果たした木内昇の『漂砂のうたう』(集英社)と、デビュー作『背の眼』で『第5回ホラーサスペンス大賞』特別賞を受賞した道尾秀介の『月と蟹』(文藝春秋)が選ばれた。芥川賞、直木賞共に2作品が選出されるのは、2003年以来、実に7年ぶりのこととなる。