文芸エロス映画の特集上映企画『文豪と女優とエロスの風景』が、2月5日から東京の神保町シアターで開催される。
快楽や欲望、裏切り、嫉妬など人間心理の深層を表すものとして、古くから様々な文学作品の中で描かれてきた男と女の愛の営み。さらに映画では、そこに女優という生身の肉体が加わり、より美しく哀しいものとしてエロスが描き出される。
同イベントでは、川端康成、三島由紀夫、谷崎潤一郎、吉行淳之介、永井荷風など名だたる文豪たちの作品を原作とした、文芸エロス映画計28作品を上映。文豪の密やかな筆致で描かれたエロスと、それを大胆に演じる浅丘ルリ子、加賀まりこ、三田佳子、京マチ子ら女優たちによる情念映画を一覧できる貴重な機会となるだろう。
詳しい上映スケジュールに関しては、神保町シアターのオフィシャルサイトをチェックしてほしい。
『文豪と女優とエロスの風景』
2011年2月5日(土)~3月4日(金)
会場:東京都 神保町シアター
上映作品
2011年2月5日(土)~2月11日(金・祝)
『鍵』(監督:市川崑、原作:谷崎潤一郎)
『痴人の愛』(監督:木村恵吾、原作:谷崎潤一郎)
『白日夢』(監督:武智鉄二、原作:谷崎潤一郎)
『みだれ髪』(監督:衣笠貞之助、原作:泉鏡花)
『白夜の妖女』(監督:滝川英輔、原作:泉鏡花)
『甘い秘密』(監督:吉村公三郎、原作:徳田秋声)
『鮫』(監督:田坂具隆、原作:真継仲彦)
2011年2月12日(土)~2月18日(金)
『裸体』(監督:成沢昌茂、原作:永井荷風)
『四畳半物語 娼婦しの』(監督:成沢昌茂、原作:永井荷風)
『雪夫人絵図』(監督:溝口健二、原作:舟橋聖二)
『モンローのような女』(監督:渋谷実、原作:舟橋聖一)
『眠れる美女』(監督:吉村公三郎、原作:川端康成)
『武蔵野夫人』(監督:溝口健二、原作:大岡昇平)
『水溜り』(監督:井上和男、原作:丹羽文雄)
2011年2月19日(土)~2月25日(金)
『わが愛』(監督:五所平之助、原作:井上靖)
『猟銃』(監督:五所平之助、原作:井上靖)
『五番町夕霧楼』(監督:田坂具隆、原作:水上勉)
『越前竹人形』(監督:吉村公三郎、原作:水上勉)
『雁の寺』(監督:川島雄三、原作:水上勉)
『砂の上の植物群』(監督:中平康、原作:吉行淳之介)
『女体(にょたい)』(監督:恩地日出夫、原作:田村泰次郎)
2011年2月26日(土)~3月4日(金)
『愛の渇き』(監督:蔵原惟繕、原作:三島由紀夫)
『美徳のよろめき』(監督:中平康、原作:三島由紀夫)
『赫い髪の女』(監督:柛代辰巳、原作:中上健次)
『ダブルベッド』(監督:藤田敏八、原作:中山千夏)
『砂糖菓子が壊れるとき』(監督:今井正、原作:曽野綾子)
『波光きらめく果て』(監督:藤田敏八、原作:高樹のぶ子)
『悦楽』(監督:大島渚、原作:山田風太郎)
関連イベント
『恩地日出夫監督トークショー』
2011年2月20日(日)17:45~(『女体』上映終了後)
『荒井晴彦さん(脚本家、『赫い髪の女』『ダブルベッド』)トークショー』
2011年2月27日(日)18:10~(『赫い髪の女』上映終了後)