俳優・高良健吾と写真家・鈴木心が、ともに表現者として一対一で向きあうことで誕生した写真集『高良健吾 海 鈴木心』が、赤々舍から刊行された。
既存の写真集とは異なる存在感を求めて撮影された同書は、被写体と撮影者、そしてありのままの魅力を称える「海」という舞台のもと、最小限の人数とシンプルな制作過程を経ながら写真集としての力を追求した作品。
夜の海に死の恐怖すら覚えながら挑み、夜明けを迎えた海の官能的な美しさに身を任せる高良と、被写体と共に飛び込んでいった鈴木のエネルギーが、A3サイズの大判の上で結実したといえるだろう。なお、アートディレクションは若手アートディレクターの吉田ユニが手がけている。
鈴木は同書について「毎日のあなたと同じように高良健吾も、笑い、泣き、怒り、悲しむ。しかしこれはテレビでも映画でもない、ある明け方の事実の記録。高良健吾と海から生まれた写真。この写真を目にする者は極めて純度が高い高良健吾の渾身の一撃を浴びる事になるだろう。」とコメントしている。