建築をコンセプトにした書籍『<建築>としてのブックガイド』が、2月1日に明月堂書店から刊行された。
藤原ちからと辻本力が共同で編集を手掛けた同書は、廊下やベランダから酒蔵、秘密基地、船着き場まで、様々な建築の種類や要素から選ばれた27のキーワードをもとに、執筆者が自由な形式で書籍を紹介していくもの。建築の専門書ではなく、ブックガイドをひとつの建築に見立てたユニークな構成となっている。
同書は、大谷能生が選ぶ「リビング」の本、快快の演出家・篠田千明が自身の「いそうろう美学」をもとに「キッチン」から連想した本、「屋根裏部屋」と題された飴屋法水と家族の対話に登場する本など、通常のブックガイドにとらわれない自由な形式がとられている。前野健太、神里雄大(岡崎藝術座)、瀬田なつき、樽本樹廣(「百年」店主)、福永信など、様々なジャンルから計25組が登場している。
内容はもちろん、随所に盛り込まれた大橋慶子によるイラストと、加藤賢策(東京ピストル)によるユーモア溢れるブックデザインも見どころだ。