突然の来訪者により壊れる日常、新鋭監督・深田晃司が描く哲学喜劇『歓待』

平田オリザが主宰する劇団青年団にも所属する新鋭監督・深田晃司の新作『歓待』が、4月23日より東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で公開される。

舞台は東京・下町。工場地帯の一角で印刷業を営む小林幹夫は、若い妻、前妻の娘、出戻りの妹と共に平和な暮らしを送っていた。そんなある日、かつて印刷所に資金援助をしていた資産家の息子と名乗る男・加川花太郎が小林の元へ不意に訪ねてくる。加川は低姿勢ながら、小林家の内部へと確実に入り込み、夫婦のゆるやかな日常は徐々に崩れていく。

同作は、平凡な家族が流れ者の来訪によって変化を余儀なくされていく人間模様を描きながら、排他的な日本社会の恐怖感、違和感を表現。一見重いテーマでありながら、全編に散りばめられたユーモアが何とも不思議な世界を生み出し、昨年の『第23回東京国際映画祭』ある視点部門では作品賞を受賞している。

また、これまでにも『マジック&ロス』『Exhalation』といった作品でプロデュースを手掛けてきた杉野希妃が、同作でもヒロイン役とプロデュースを担当。監督の深田晃司と共に、日本映画界の新たな担い手の登場に期待が高まる。

『歓待』

2011年4月23日よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国ロードショー
監督・脚本・編集:深田晃司
芸術監督:平田オリザ
プロデューサー:杉野希妃
出演:
山内健司
杉野希妃
古舘寛治
ブライアリー・ロング
オノエリコ
兵藤公美
配給:和エンタテインメント

(画像:©2010「歓待」製作委員会)

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