小説家・古川日出男と画家・近藤恵介が美術誌『美術手帖』との共同で行う2人展『絵東方恐怖譚』が、東京・清澄白河のGallery Countach清澄で3月26日から開催される。
近藤は、空白の多いシンプルな画面の中に独特な広がりを持たせる作風で知られ、電子音楽家・蓮沼執太のCDアートワークも手がけるアーティスト。対する古川は、都市の知られざる歴史を小説の力で露見させる独特のリズムを持った文章を特徴としている小説家だ。なお、2人は音楽家やコーヒーインストラクターと共に「the coffee group」としてCD『ワンコインからワンドリップ』を昨年7月にHEADZよりリリースしている。
同展は、『美術手帖』4月号に掲載された作品『図説東方恐怖譚』とリンクしており、ページをめくる体験から、展示空間に足を運び空間で作品と対峙する感覚を体験することができる。近藤の絵画8点と初の試みとなる絵巻物に加え、古川自身が書き加えた誌上未掲載のテキスト8篇も展示される。さらに、昨年7月のCDリリースイベント時に制作されたさ作品『バ・カ・ン・トの7月11日の静かな道程』を初公開。誌面と展覧会場を交錯させながら、絵と文章の関係を問いなおすという、仕掛けと企みに満ちた試みだ。
また、26日のオープニングレセプションでは、近藤と古川による公開制作が行われる。普段は見ることのできない、作品の生まれる瞬間を目撃できる貴重な機会となるだろう。
『絵東方恐怖譚』
2011年3月26日(土)~4月16日(土)
会場:東京都 清澄白河 Gallery Countach 清澄
時間:13:00~19:00
休廊日:日、月曜、祝日
企画:ギャラリー・カウンタック
協力:美術手帖、川村麻純、かくたみほ
『オープニングレセプション』
2011年3月26日(土)18:00~20:00
料金:無料
※2人による公開製作を実施