実践論を交えながらアートマネージメントを紹介する書籍『これからのアートマネジメント ソーシャル・シェアへの道』が、フィルムアート社から刊行された。
同書では、社会におけるアートを「多様なコミュニケーションをひらく媒体」として捉え直しながら、アートマネージメントにおける大切な考え方や実践論、アートマネージメントの歴史を知ることができる。
編者は、大阪市立大学大学院教授で、東南アジアの民族音楽を研究する中川真。総勢20人以上の著者が執筆しており、Q&A、対談など、バラエティに富んだ形式でアートマネージメントをわかりやすく紐解きながら、今後への指針を示す興味深い内容となっている。
また、大阪の演劇空間「ウイングフィールド」や、舞台芸術の祭典『フェスティバル/トーキョー』『アサヒ・アートフェスティバル』『瀬戸内国際芸術祭2010』などが、実際のマネージメントにおける事例として紹介されている。アーティスト・行政・企業・学校関係者などの文化政策を学びたい人や、企画や運営に携わる人には是非チェックして欲しい1冊だ。