ファッションジャーナリスト・林央子による1990年代以降の評論集『拡張するファッション』が、5月28日に刊行される。
林は資生堂の企業文化誌『花椿』の編集部に13年務めた後フリーに転向。『流行通信』『SWICH』をはじめ国内外の雑誌に寄稿し、2002年に自費出版雑誌『here and there』を立ち上げている。また、1990年代の『パリコレ』を長く取材するなど、ファッションの最前線を紹介してきた。
同書では、ジャンルを越えてファッションの現場を自由に行き来する、クリエイションの現場取材などを収録。「ガーリー」を再考し、ソフィア・コッポラ、ヒロミックス、ミランダ・ジュライらを論じる第1章をはじめ、ファッションを構築すると共に、今日的な手法でものづくりを行ってきたクリエーターであるBLESSやCOSMIC WONDER、スーザン・チャンチオロらを紹介し、ファッションとアートの関係性を考察する第2、3章、そして雑誌『Purple』をはじめとするインディペンデント雑誌や個人出版について取り上げる第4章で構成されている。
なお、同書の表紙写真は写真家・ホンマタカシが手掛けたほか、装丁は服部一成が担当。さらにはミランダ・ジェライが帯にコメントしている点からも、注目度がうかがえるだろう。